TBSラジオ「檀れい 今日の1ページ」月~金曜日 朝6時20分頃~放送中です。
女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けする「檀れい 今日の1ページ」

今週は、一週間、皆さんからいただいたお便りをご紹介してまいります。

今回は、千葉県市川市におすまいのラジオネーム「江戸川散歩」さんからのお便りをご紹介しました。

私は山形出身です。
ハタハタという魚は、秋田が有名ですが、子どものころに住んでいた、山形県の庄内地方でも、ハタハタを盛んに食べていました。このハタハタですが、漢字では「魚へんに神」と書きます。何か神さまに関係があるのでしょうか。教えてください。

江戸川散歩さん、ありがとうございます。
なぜ、魚へんに神と書くのか調べてみました。
どうやら、ハタハタが獲れる時期と関係があるようです。
ハタハタが獲れるのは、主に、秋の終わりから冬にかけて。
昔は、産卵のために、大群をなして沿岸に押し寄せてきたといいます。
この時期は、が多かったことから、ハタハタは、「カミナリウオ」とも、呼ばれていました。

そして、とつぜん轟く雷鳴を「ハタタガミ」と呼んでいたので、それがいつのまにかなまって「ハタハタ」になったという説があります。漢字で「魚へんに神」と書くのは、この「ハタタガミ」から来ているようです。

それから、これは漢字の由来とは関係ないかもしれませんが、江戸川散歩さんがいらっしゃった山形県の庄内地方では、大黒様に、ハタハタをお供えする習慣もあるようです。
暮れの12月9日は、「大黒様のお歳夜」。
「大黒様が妻を迎える夜」と言われているそうです。
この日にお供えするのが、黒豆ご飯や、豆腐の田楽、納豆汁といったお料理なのですが、その中に、ハタハタの田楽も入っています。
卵をもったハタハタを供えて、子孫繁栄を願ったんですね。

「魚へんに神」と書いて「ハタハタ」。
ひとつの漢字に注目したことで、古くから伝わる豊かな文化を知ることができました。
江戸川散歩さん、お便りありがとうございました。

◆8月29日放送分より 番組名:「檀れい 今日の1ページ」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180829062000

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