美味しいけど、食べすぎると体にダメージがありそうなのが「揚げ物」。ところが最近は、そのお総菜をめぐって、スーパーなどが様々な企業努力をして進化しているということ。
10月10日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。
まずは、首都圏を中心に138店舗を展開する食品スーパー大手チェーン・いなげやの奥田卓也さんに聞きました。★スーパーいなげや「コレステロールゼロに!」いなげや 奥田卓也さん「いなげやでは、今年の春から新店や改装店で、油をコレステロールゼロの油に変えています。今回、コレステロールという健康の切り口、あとは油のしみこみ度という部分、そこの部分を抑えるような設計になっていますので、からっと揚がることで、食べたときの食感という部分も変わりますので、お客さまにからっとした揚げ物を提供することができるということで、今回の油を導入しております。あとは作業場で油を定期的に交換するんですけども、その油の交換頻度も少なくなることで、コストの削減に繋がると期待しております。」
いなげやでは、健康志向に対応するために、新たなお店や改装したお店については、揚げる際の油をコレステロールゼロのものに変えたそう。油を変えたことによって、揚げ物自体にしみこむ油もおよそ1割抑えることになり、そのおかげで油の交換も少なくなって、コスト削減になると期待しているということでした。
こうして油を変えるというのは、いなげやさんに限ったことではないようで、大手のマルエツさんでも新しいお店では天ぷら用の油にオリーブオイルを混ぜていて、健康を考えた対応を始めているということでした。
では、実際にスーパーに来ているお客さんは揚げ物の油をそんなに気にしているのでしょうか。
★お客さんの声「スーパーの揚げ物の油、気にしますか?」●「(スーパーの揚げ物の油って気になります?)そうですね。お店によって、良い油というか、油の善し悪しで揚げ物のおいしさが違うというのがありますね。」●「気になったことがない。スーパーだからきっと良い物を使っているというのがあって。(スーパーに信頼がある)そこがゆらいじゃ終わりじゃないですか経営とかが。男性は揚げ物を食べるならもう気にしない人が多かったのですが、女性、特に主婦は気にしてました。最初の方は、気になっちゃうけど買う主婦、最後の主婦の方はお子さんが幼稚園児のお母さんでスーパーで揚げ物は油が気になる買わないという徹底ぶりの方もいました。
今のは、健康志向に対応した油自体をかえているスーパーの話でしたが、油ではなく、新たに揚げ物の機械を入れて健康ニーズにこたえようとしているスーパーもあります。クイーンズ伊勢丹を運営するエムアイフードスタイル蕪山友貴さんのお話です。
エムアイフードスタイル 蕪山友貴さん★クイーンズ伊勢丹「新兵器“Dr.Fry(ドクターフライ)”導入!」「クイーンズ伊勢丹では、9月15日からDr.Fry=ドクターフライという機械を総菜の厨房を持ってる13店舗で導入しております。こちらの機械は、特殊な電波を流すことで、食材への油の吸収率を抑えるほか、油の酸化を抑えられる機械となっております。クイーンズ伊勢丹では、先月から、お客さんの健康ニーズに応えようと「ドクターフライ」という油の吸収を抑える機械を厨房にいれ、これで竜田揚げは1・5倍の売り上げにアップしたそうです。
★外食では一足先にドクターフライ!

この「ドクターフライ」というマシン、実は今回スーパーがはじめて導入したわけじゃないんです。飲食店では、すでにドクターフライを使って揚げ物を出している専門店もあります。渋谷で天ぷらなどを出す「肉天国(にくてんのくに)」の黒田佑輔さんに伺いました。

こちらは渋谷の肉横丁の3階にあるお店でドクターフライで揚げた天ぷらが堪能できるお店でした。健康志向のニーズに対応する企業努力。これから更に普及していくと良いですよね。

▲竹内紫麻が取材報告しました。
◆10月10日放送分より 番組名:「森本毅郎 スタンバイ!」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181010063000