TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」毎週日曜日10時から生放送中!
TBSラジオキャスターの柳沢 怜です。
日比谷公園で行われた、ミャンマーのお祭り、TOKYOダジャン祭りをご紹介しました。
オススメのスポットから生中継している「にち10 おでかけリサーチ」
東南アジア、タイとインドの間にあるミャンマー(ビルマ)は人口約5300万人、その9割が仏教徒という国。国土は日本の1.8倍もあります。ダジャンとはサンスクリット語由来の言葉で“移り変わり”という意味だそうです。ミャンマーの暦では4月が新年。ダジャン祭りは新年・お正月のお祭りなんです。
▼日本では桜の時期がミャンマーのお正月。あちらでは黄色い花が咲き乱れるそう

日本でも本国と同じように集まって新年をお祝いしよう!と始まった「TOKYOダジャン祭り」は今年で28回目。国内各所で行われますが、日比谷公園が最大規模。そのため噴水広場には大勢のミャンマー人が集まり、日本人はごくわずか。聞こえてくるのはミャンマーの言葉にミャンマーの歌。旅行気分が味わえます。
それもそのはずで、TOKYOダジャン祭りに来場するミャンマー人は3000人ほどで、これは日本で暮らすミャンマー人の5人に1人は来ている計算になります。
▼明るくて穏やかな方ばかり

主催のアウン・トゥン・リンさん、中沢しのぶさんにお話を伺いました。
▼アウントゥンリンさん、中沢さんと。

TOKYOダジャン祭りは、本国のお祭りと違う点が1つだけあります。それは水をかけないということ。ダジャン祭りの別名は水かけまつり。ミャンマーでは1年の厄や汚れを洗い流す為に、新年のダジャンの期間中はみんなで水をかけ合いますが(しかも4月は1年で最も暑い時期)、東京はまだ気温が高くないので、水かけは行いません。
▼伝統舞踊

ちなみに、水かけのレベルは私たちの想像以上のようで、町を歩いていれば、どこで水をかけられてもおかしくない状況。高圧洗浄機を使ったり、車の窓を開けていれば運転席にもバシャっとやられるのだとか!なので、この時期ミャンマーの人たちは、お財布や携帯など大事なものをビニール袋に入れて持ち歩くそうです。ただし、僧侶、お年寄り、郵便配達人への水かけは禁止されています。お手紙が濡れては困りますよね。
お祭り会場には、おいしそうな匂いが漂っていて、屋台には見たことも聞いたこともないミャンマーの食べ物が売られています。せっかくなのでとアウン・トゥン・リンさんにオススメを訊き、放送では、新年の伝統的お菓子モンロー・エイポーを食べました。
▼出来立てのモンロー・エイポー

見た目は日本の白玉団子に似ていますが、中にはサクッとした椰子砂糖が入っていて、上には削ったココナッツがかかっています。親しみやすい味なのに、サクサクもっちりの食感は新鮮で、とっても美味しかったです。その他、朝ごはんの定番だというモヒンガー(ナマズ出汁のスープに極細の米麺)なども満喫。ミャンマー料理は日本人の口に合うと感じました。
▼ミャンマー料理いろいろ

お土産には、欧米で多くの賞を受賞し、アジアで1番おいしいと言われるミャンマービールと、ミャンマーのお茶請けラペットゥなどを入手。ミャンマーにはラペットゥの露店が沢山あって、女の子たちがつまみながらお喋りを楽しむそうです。
▼家でミャンマー気分を味わうぞ

もう一つ紹介してもらったミャンマー名物が、タナカ。ミャンマーの子供や女性たちが顔に塗る、白っぽいメイク、日焼け止めです。
▼タナカ (一部写真・地球の歩き方ミャンマー19~20より)

田中!?‥‥違います。タナカの木から出来ているからタナカなのです。習字の墨のように摺り下ろして肌に塗りますが、すでにクリーム状になった商品も沢山あるそうです。塗るとヒンヤリ感が持続して気持ちいいです。
▼タナカの木と、タナカ製品

最近は、ヤンゴンなど都会の若い女性は輸入物の高価なブランド化粧品に夢中で、タナカ離れもみられるようですが、暑いミャンマーならではの素晴らしい発明品だと思いました。

ステージでは伝統音楽・舞踊の披露と、若者たちのバンド演奏が繰り返され、それを見ながら噴水の回りで楽しそうに過ごすミャンマーの人たち。桜やネモフィラのお花見もできて、のんびりムードの楽しいお祭りでした。TOKYOダジャン祭りの収益の一部は、現地の学校建設や教材費に充てられます。