きょうは、ネットを使ってリアルタイムで動画配信をする生放送「ライブ配信」について、11月4日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材報告しました。
スマホ一台で手軽にできるライブ配信。
◆株式会社超十代・代表取締役 平藤真治さん
「「SHIBUYA109 LIVE TV ハチスタ」という名前。もともと“ソーシャルライブ放送局”というのがゴールで、ラインライブを中心に配信していく。ここには有名なユーチューバーや、ティックトッカー、モデル、タレント、あらゆるジャンルの10代~20代前半のインフルエンサーが来て、10代・20代の子たちが何を求めて、何を発信していきたいのかを生で配信する。また、ラインライブ以外にも、出演者個人のインスタライブやユーチューブライブなど、他の配信サービスも連動させて、1コンテンツをマルチチャンネルで配信していく。」
▼参加体験型ソーシャルライブ放送局「ハチスタ」
▼ステージもあります

「SHIBUYA109 LIVE TV ハチスタ」は、ライブ配信の公開生放送ができる貸しスタジオです。109の8階にあるから「ハチスタ」。
影響力を持っているインフルエンサーがライブ配信アプリを使って公開生放送を行ったり、その様子を別の人が別のスマホで撮影し、同時配信することも可能。ライブ配信が別のライブ配信を呼ぶユニークな仕掛けになっています。
配信は、ラインライブが基本ですが、そのほかにもインスタライブ、ユーチューブライブ、ツイキャス、ショールームなどなど30種類以上あるとも言われる配信アプリの何を使っても良いとのことでした。
ライブ配信の魅力は今まで、ライブ配信といえば個人が自宅などで配信することが多かったのですが、ついに109のようなファッションビルにも取り入れられるほど、存在感が増してきました。
●「21歳です。ツイキャスでディズニー関連のことをやってる。ディズニー好きな人が集まってくるのでそういった情報を届けている。友達がラジオの配信をしたいって言い出して、それならツイキャスから始めてみようって話になって一緒にやっていた。ファンもできるし、よく見てくれる方もいるので、その辺は楽しいと思う。」
●「20歳です。ラインライブを使ってお題をコメントでもらって、即興で絵を描くライブ配信をしている。自分の大学のミスターコンテストがあって、Web投票と、当日来ていただいた投票と、ラインライブの投票と、ツイッター上のイベントのいいね企画というのがあるんですけど、その4つを足した合計でグランプリ、準グランプリが決まるっていう仕組みになっている。あんまりネット上の人と会話できることってないので、色んな情報を聞けたりしてそれがすごい嬉しいし楽しい。」
●「高校2年生です。インスタを使った。ディズニーシーに行った後にホテルに泊まりに行った時に、みんなでご飯食べてる時とかにスマホ置いといて、コメントとこっちにいる友達で会話した。4人で配信した。
二人目の男性は、大学のミスターコンテストの企画でライブ配信を利用しているそうです。ミスコンと言えば、昔は紙で投票するのが普通でしたが、イマドキはライブ配信と連動させて票を集めることも多いとか。他にも話を聞いてみると、「楽しさを人と共有したい」という思いで自分の身の回りのことを発信している人が多く、趣味の話をして情報交換をしたり、中には一度の配信で100人に見てもらえるという人気者もいました。
見る側の楽しみ方は今回、街で話を聞いて驚いたのは、10代はほぼ全員、20代もほとんどの人がライブ配信を利用した経験があること。こうなると、若者ターゲットの渋谷109が、テナントをどかしてまでスタジオを作る動きも納得でした。
では今度は、ライブ配信を見る側の人は、何を目的に見ているのか。街の人に聞きました。
●「中学2年生です。アイドルの卵の方をすごい見る。ショールームとかで今どんな人のやってるかなって見た時に、可愛い子がいてみたいな感じで見る。好きなものは何ですか、みたいな感じの質問するのが多い。」
●「37歳です。ショールームは、いろんなコンテストをやってたりするので、それはたまに見たり。
●「20歳です。ラインライブとかショールームとか。俳優とかアイドルと喋ったりとか質問に答えたりとかですかね。課金、たまに好きな人が出てたらする。サイン入りのチェキとかもらうのに5~6万くらい。いっぱい使う人は20万とか使う。」
ライブ配信には「コメント機能」もあり、何気ない感想や質問を、ダイレクトに配信者に送ることができます。ということで、配信者と視聴者の距離は、テレビよりもぐんと近づいています。
また、ほとんどのアプリには「投げ銭」と言う機能もあります。有料アイテムを視聴者が課金し、配信者に“おひねり”という形で投げられるので、そのお金の一部が配信者のお小遣いになることも。
次のキーワードは「KOL」最後に、誰でも気軽にできるようになったライブ配信は、海外ではすでにビジネスの一つとして成り立っているようです。
◆ITジャーナリスト 富永彩乃さん
「アメリカや中国の市場はかなり大きい。中国だとインフルエンサーと言われる方たちは、「KOL=キーオピニオンリーダー」と言われ、ライブ配信で人気になって投げ銭などで資金調達、オリジナルのブランド始める人もいる。さらにそれをライブコマースで売る、という一大ビジネスになっている。自分のブランドを立ち上げやすい環境にもなっている。Eコマースで自分でショップを立ち上げたりすることが簡単にできるシステムになってるので、そういったことをやる方が多いと聞く。」
▼ITジャーナリスト 富永彩乃さんに聞きました

「楽しいからライブ配信する」という方も多い中、自分のオリジナルブランドを作って販売し、商業的に成功しているインフルエンサー「KOL」が、国内外問わず続々と登場しています。今後益々、ライブ配信はビジネスの場としても活用されていきそうです。
田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!

◆11月4日放送分より 番組名:「森本毅郎 スタンバイ!」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20191104073311