TBSラジオ「山形純菜 プレシャスサンデー」(日曜日・午前6時~生放送)
「日曜日の朝を楽しくする」ワイド番組。朝9時台の「プレシャスエンターテイメント」は、毎週ステキなゲストにたっぷりお話を伺っています。

東京音楽大学・作曲科を卒業。
2004年、ドラマ「ラストクリスマス」で、劇伴デビュー。
現在まで、「軍師官兵衛」「半分、青い。」など数多くのドラマ・アニメ・映画で、音楽を担当されています。
ちなみに去年は、映画「マチネの終わりに」ドラマ「シャーロック アントールドストーリーズ」「偽装不倫」「パーフェクトワールド」アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」などの劇伴をてがけました。
そして、1月19日から始まるTBS日曜劇場『テセウスの船』の音楽も菅野さんによるものです。
前半は、これまで数えきれないほどの映像作品に関わり、3000曲以上を手掛けてきた菅野さんに、劇伴のお仕事と苦労、作曲テクニックをお話しいただきました。
映像作品の劇伴が出来るまでの流れは!?菅野さん:仕事を受けたら、まずは脚本が送られてきます。パターンが二つあって、映画の場合は最初に撮り切った映像を渡されます。
ですから、映像を見ながら丁寧に曲を作っていきます。でも、TVドラマ・TVアニメの場合は、放送をしながら映像をとっていく。
だからオファーを受けた状態では、映像はない状態です。

菅野さん:全10話のドラマで、台本が2、3話くらいしかできていない場合もありますが、最初に10話分、曲を納品します。だから、作曲前に台本を読んで、音楽打ち合わせをします。そこで「どういうドラマですか」「最終回どうなるんですか」といったことを聞く。ドラマの場合、昔はよくあったんですけど、キスシーンを何話にもってくるかが、結構大きなポイントです。そこで視聴率をとりに行くという。
一番、いいパターンは、最終回にキスシーンをもってくるパターン。でも、視聴率がとれないと、打ち合わせでは最終回に来ると言っていたのに5話くらいにキスシーンが早まったりする!そうすると、5話以降の物語が変わってくる可能性があります。
殺人事件用の曲を作っておいたら案の定…菅野さん:僕は音楽打合せの時「この人、本当に恋愛しないよね?」「病気にならないよね?」「誰も死なないよね?」ということをしつこく聞きます。でも、ほっこりしたホームドラマなのに、たまにプロデューサーの気が変わって殺人事件を起こしちゃったりする場合があるんです!そうなった時、殺人事件の曲なんてないわけですから、ちょっとまずい。だから僕は、万が一、殺人事件がおきてもいい用の曲を作ったりします。そうすると、案の定、殺人事件が起こったりする!そんな時、自分で「俺、すごくいい仕事したんじゃないか…!?」と。
菅野さん:大河ドラマの音楽への憧れがすごくありました。OPでスタッフの名前が習字みたいな字で出るじゃないですか?いつか、自分の名前があの文字で出たら嬉しいな…と思っていました。でも、結果的に僕の名前は習字の文字ではなかったですけどね。(笑)このメインテーマも映像がない状態で作りました。1か月くらい、毎日、何曲も作ってましたね。。

劇伴の奥深い世界!この後もたっぷり伺いました!
◆1月19日放送分より 番組名:「山形純菜 プレシャスサンデー」内「プレシャスエンターテイメント」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200119090210