新型コロナウイルスの影響で、今どこに行ってもマスクがありません。入荷しても転売目的で大量購入する人がいるという話もあります。
花粉症の人達が今どのくらい困っているのか、街で聞いてきました。
●「マスクが売ってなくて、買いだめしておいたやつを使ってるんですけど、そろそろ無くなっちゃいそうなんで、それがちょっと困ってます。鼻水とまらないし、目がかゆいし、薬飲んでてもしんどいですね。」
●「マスクは買えないので、もうしてないですね。仕事中も花粉症で鼻水が止まらずつらい。建築現場で現場監督の仕事。マスクはしたいけどどこに行っても無い。寒い日はいいけど暖かい日は花粉も多いし、なかなかつらいですね。」
建設現場で働いているというこの男性は、「どこに行っても売り切れなのでもう探すことを諦めた」と言って、辛くてもマスクをせず、外で仕事をしているそうです。
今年の花粉は2月中がピーク例年と比べて今年の花粉はどうなのか?NPO花粉情報協会理事で、ふたばクリニック院長の橋口一弘さんに聞きました。
◆ふたばクリニック院長 橋口一弘さん
「花粉の飛散の開始が早かったのと、例年に比べて花粉飛散量は2月中はかなり多い日があるということ。これからどうなるか分からないですが、全体的な花粉量としては去年よりは少ないという予想なので、場合によっては早めに飛散が終了する可能性はあると思うんですけど今週、先週あたりから一気に増えてきてますよ。」
例年より早く花粉が飛び始めて、例年より早く終わるかもしれないとのことですが、つまり、花粉のピークと新型コロナの流行時期がかぶってしまっているということなんです。
そんな今、マスクが無い代わりに、ちょっと変わった別のマスクが売れています。
◆バイオインターナショナル、東原松秀さん
「鼻の中に挿入するタイプのマスクとなっております。特徴としては、一般的なマスクの場合だとメガネが曇る、化粧が崩れる、コミュニケーションがとりづらい、声が聴きづらい。そういった難点をカバーする、普段通りの生活をしながら、花粉、PM2.5、飛沫ウイルスなどの対策に使う商品でございます。売り上げは2~3倍。注文が5倍来ていて、急遽生産体制を3倍に上げました。3倍だけど全く間に合わず、さらに増強をさせて頂いてる所でございます。」
「ノーズマスクピット」という商品です。日本のみならず、新型コロナウイルス感染の中心地となっている中国も含め、海外からの注文も3倍に増えているそうです。
鼻のケアが重要!この「鼻マスク」。どれくらい花粉対策に有効なのか?ふたばクリニックの橋口院長に聞きました。
◆ふたばクリニック院長 橋口一弘さん
「口の中の粘膜でアレルギー反応を起こすことは割と少ないと思う。鼻の粘膜での反応が多いので、鼻の中に花粉を入れないことが一番。
口の粘膜より鼻の粘膜のほうがアレルギー反応を起こしやすい。そういう意味で、鼻マスクはある程度有効だといいます。また鼻の中を洗う「鼻うがい」もおすすめだそうです。市販の鼻うがい用キットもありますが、家で生理食塩水を作る方法もあります。500mlのペットボトルに水を入れ、5gの食塩を加え、おふろに入るときに湯舟につけておき、鼻の中と同じ38~40度に温める。そしてよく振ってから、片方の鼻を押さえて下を向いて、声を出しながら、鼻に洗浄液を注ぎ込んで、飲み込まないように、外に出す。この方法がある程度有効だそうです。
ウィルスはマスクの目を通る!?ただ、花粉症の人はやはりマスクがあったほうがよくて、コロナ対策でマスクをしている人の効果は限定的というのが橋口先生の見方です。
◆ふたばクリニック院長 橋口一弘さん
「コロナだけではなくていわゆる風邪を含め、インフルエンザもそうですけど、何もかかってない人がマスクをすること自体は、予防には役立たないというデータは多い。ウイルスの大きさが10~100㎚ですけど、マスクの大きさは㎛で、100倍~1000倍くらいウイルスの方が小さい。
花粉はマスクである程度防ぐことができるけれど、新型コロナも含めたウイルスは小さすぎてマスクを通りぬけてしまうので感染していない人の予防の効果は限定的。効果があるとすれば、ウイルスがついた手が直接口に触れないという点。その点を理解して、マスクを過信せず手洗いでウイルスを落とす事を忘れないことが大事だそうです。
◆2月27日放送分より 番組名:「森本毅郎 スタンバイ!」
◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20200227063000