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中村七之助さん前編■父親の中村勘三郎さんをファミスタでボコボコにしたところ……

「マイゲーム・マイライフ」のゲストに歌舞伎俳優の中村七之助さんがやってきました。
少し前に坂東巳之助さんにお越しいただきましたが、歌舞伎役者さん第二弾となります。

今回は、父親の中村勘三郎さんともどもゲームがお好きということで、親子のエピソードが面白かったです。

ファミスタが強かった七之助さん。父と対戦していたのですが、ある晩、事件が起こりました。

中村七之助、子どもの頃に父・中村勘三郎をファミスタでボコボコにしたときに起こった事件について語る

七之助「うちの兄が一番弱くて、父はその次に強くて、僕が一番強かったんですよ。僕と父がずっともうひと勝負、もうひと勝負って言われて『はい、いいですよ』と、完膚なきまでに叩きのめして(笑)。次の日が学校だったので、『学校あるのでもう寝ます』って言って僕は部屋に帰ったら、今度はうちの兄の勘九郎に『お前やるぞ』と父が言って、兄を呼んできて」

宇多丸「ええ、ええ」

七之助「それで、(父と兄が)やってたんですけど、うちの兄が弱くて、なかなかこう、燃えなかったらしくて」

宇多丸「ふふふ(笑)」

七之助「『もう一回タカユキを呼んでこい』って、あ、僕の本名タカユキっていうんですけど」

中村七之助、子どもの頃に父・中村勘三郎をファミスタでボコボコにしたときに起こった事件について語る

宇多丸「起こしてこい、と(笑)」

七之助「リビングに行って、『なんですか?』って聞いたら、『おい、もう一回やるぞ』って。(父は)負けず嫌いなので。でも、『いや……、明日学校なので……寝ます!』って言った瞬間に、ソフトをパーンって外に投げて『こんなゲーム二度とやるか!!!』」

宇多丸「ええええええ~~~! 大人げない!!!!」

七之助「大人げない(笑)」

宇多丸「大人げないにも程があるっていうか……すごい(笑)」

中村七之助、子どもの頃に父・中村勘三郎をファミスタでボコボコにしたときに起こった事件について語る

七之助「ゲームですら負けたくない」

宇多丸「負けず嫌い。でも、お兄さんの勘九郎さんもいい迷惑ですよね(笑)。なんか巻き込まれただけっていうか」

七之助「その次の日もちょっと怒ってました(笑)」

ファミスタに真剣なところも面白いですが、個人的に興味深かったのが、子どもである七之助さんが、父親に敬語を使っているところ。たいていの家庭では、父親に敬語って使わないですよね(たぶん)。父ですら上下関係があるのが、まさに歌舞伎役者一家というのが現れています。

そういったゲームにまつわる出来事のディテールに、その人ならではの暮らしぶりが垣間見えるのが、この番組の見どころのひとつでもあるのです。
中村七之助、子どもの頃に父・中村勘三郎をファミスタでボコボコにしたときに起こった事件について語る

■今回のピックアップ・フレーズ

宇多丸「たいていゲームやりたての小学校の頃とか、ゲームの制限が一日何時間とかありがちなんですけど」

七之助「僕は、なかったですね」

宇多丸「ない! まあそりゃそうですよね。本人がそこまでなんだから」

中村七之助、子どもの頃に父・中村勘三郎をファミスタでボコボコにしたときに起こった事件について語る

七之助「うちの父親は舞台終わってからなので、やるのが夜中からなんです。僕は学校終わって夕食までやる。で、食べて、寝るじゃないですか。うちの父親は22時から食事して、23時くらいからやり始める」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

◆11月19日放送分より 番組名:「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」◆http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20201119210000
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