3月23日(土)の『井上貴博 土曜日の「あ」』

「あ」の人のコーナー。ゲストは…元・週刊文春記者でフリーライターの室橋裕和さん!

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室橋さんご自身も住んでいるという新大久保について話を伺いました!

新大久保が多国籍タウンになった理由

井上:昨日、新大久保を夜も歩いてるだけでやっぱり看板の表記が日本語以外が多いですね。

室橋:不動産の紹介も含めてそうですね。

お客さんがそっちにリーチしてるってことですね。

井上:それだけ多くの多民族の方が新大久保周辺に住んでらっしゃるって考えるんですか?

室橋:住んでる人もいるし住んでいなくてもビジネスの場として考えてやってくる方がやっぱり多いんですね。

田中:うんうん

元・週刊文春記者が語る、新大久保の異文化

室橋:実際持ってるお店じゃなくても、例えば新大久保にあるビルの中にちっちゃい会社を持っているっていう人が沢山いるわけなんですよ。新大久保はもう外国人が集まる街っていうふうにも認識されているので、その集まる街の特性を生かしたビジネスを何かやろうぜっていうような熱を持ってやってくる外国人、特に南アジア東南アジアの人たちや中国など人たちが集まってきてる町なんですよね。

井上:その起点は何なんですか?

室橋:この数十年の土台で言えばやっぱり韓国ですよね。韓国の人たちが沢山いてどんどん増え始めたのが2000年代なんですけれど、そうすることによって外国人でも貸してくれる店舗だとかマンションアパートが物件が増えたっていうことがやっぱり一番大きいんじゃないでしょうかね。

井上:自治体も戦略的に打って出たとかではなく?

室橋:そういうわけではなくて民間が独自にやってます。

井上:外国人にも貸さないともうやっていけないねみたいな感じになっている。それで需要が回っていると。

室橋:そうです。

井上:でも昨日何か思ったのは…治安は良くなってますか?何か、壁画というか…駅出てからすぐのところのトンネルのような高架下なのかな?あそこにかわいらしい絵が壁に書いてあって…安心させるというか、街のイメージを良くさせるというか、そういうのも感じたんですけれど。

元・週刊文春記者が語る、新大久保の異文化

室橋:1年前に塗り直したんですよね。

実は僕も一部塗ってるんです。

井上:え?!室橋さんがですか??

室橋:本当一部ですけどね。高いところに雲の絵を。

井上:アーティストの方が書いてると思っていました!

室橋:もちろん下地はアーティストの方が書いてらっしゃるんですけど、実はあれをやりましょうというのは新大久保の商店街の方で。僕も商店街さんとお付き合いがあるので、その話を聞きつけて「ちょっと僕もやらせてよ」って言ったら「背が高いから雲の部分をやれ」って言われてましたね。
田中:へぇ!

室橋:すごく綺麗になったんですよ、やっぱりどうしても排気ガスとかで汚れてはいきますよね

井上:雰囲気は良くなったのかなと思いますけどね。

室橋:ああいうのに参加することによって街が好きになるし、街を汚したくないっていうのを思いが伝播していくような気もします。

井上:うん

室橋:ただやっぱり現状まだまだゴミの問題っていうのは様々な面であるんですよ。やっぱり沢山お店があるのでゴミの問題があって…今度は少し内側に入っていくと大久保通りを離れて住宅街に入っていくと、今度は住んでいる人たちのゴミの出し方がちゃんとなっていないという場合はやっぱりよく見ます。

元・週刊文春記者が語る、新大久保の異文化

井上:家庭ゴミですか?

室橋:そうです。あとは粗大ゴミですよね。僕もやっぱりあちこちで言ってるんですけれど…狭い路地を歩いて唐突に冷蔵庫が現れたりするわけですよ。

田中:え?!

室橋:要は粗大ゴミの出し方が分からない、あるいは面倒くさいということで、そのまま放置して帰っちゃう・引っ越しちゃうっていう人が結構いる。でもこれを外国人がやってるかって言えば実はそうでもなかったりして、新宿区の方が苦情を受けてあるゴミ捨て場を24時間、1ヶ月連続で監視したことがあるんです。そしたら不法なルール違反のゴミ出ししている人は、日本人と外国人で半分ずつだったそうです。

井上:そうなんですか!?

室橋:外国人の方が多いからとかってわけではなくて、こういうことで地域全体が緩くなってしまうんだろうなっていう気はしていて…それは大久保住民としてはね、僕らも反省しなきゃいけないところかなと思ったりもします

井上:ニューヨークとかでも『割れ窓一つ窓が割れると治安が悪化する』とか言われましたけど、でもそれを1つ1つ修正していくと地下鉄もクリーンになっていくし…それでも昨日歩いていて綺麗になりつつあるっていう現状は感じましたけどね

その他にも室橋さんの新刊『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』についてなど沢山伺いました!

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井上貴博の…今日の「あ」

元・週刊文春記者が語る、新大久保の異文化

今日は、フリーライターの室橋裕和さんがゲスト。

新大久保の変遷について伺う中、六丁目のタマさんからの質問が。
「新大久保が楽器の街になったのはナゼか?」
新宿歌舞伎町が関係していた説と戦前の軍楽隊まで遡る説の2つが存在するとのことでした。

皆さんはどちらの説の方が確度が高いとお感じになりますか?
今日の放送で、異文化を感じてみて下さい。

来週は、田中ひとみさんのラストラン!
どうぞ宜しくお願い致します。

井上貴博

田中ひとみの…今日の「あ」

元・週刊文春記者が語る、新大久保の異文化

ニュースのコーナーでは、この春から東京大学3年生になる天野咲千さんにお越しいただきました。

世界の紛争解決について考えるTBSのイベント「ACTION for Peace(3月24日開催)」に参加されるということで、企画内容について伺いました。

苦しむ人のためにできることを考えて、実際に行動に移せることが、素晴らしいです。

そろそろ桜が咲き始める頃ですね。
満開になったと思えばすぐ散ってしまう桜。

寂しさもあるけれど、刹那の美しさを楽しみたいものです。
また来週。

田中ひとみ

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