宮藤官九郎さんがいろんな職業の愚痴を聞くラジオ「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」。
5月17日の放送は、トラックドライバーの愚痴!

Iさん
42歳。

ドライバー歴は11年
所属している会社の従業員数はおよそ600人
主に輸送しているのは「新車・中古車」
某輸送業者様主催のドライバーズコンテスト全国大会で優勝経験も

Tさん
48歳。ドライバーになって8年。
会社の従業員の数は600人以上
主に輸送しているのはスーパーで売っている生鮮食料品
他にも、会社としては個人の引越しから食料品・精密機械・重量物の輸送運搬、物流現場の業務請負、24時間対応の緊急便まで対応

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I:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、野蛮、乱暴、怖い、汚い、危ない、など、悪いイメージが先行しているんです。

宮藤:そうかあ・・・

I:でも、最近来てくれる新人は、こんなことなくて嬉しいんですよ。

宮藤:そんな年齢的には上の人が多いんですか?

T:上ばっかりですね。

I:最近、やっと若い人が入ってきたぐらいで、やっぱりずっと転々とするんですよ、会社を。ベテランが多いですね。

宮藤:ええ、お二人だって言ったらそんなに若い方では無いじゃないですか?なのに、ドライバー業界では下の方なんですか?

I:全然若いです。

宮藤:結構大変な仕事じゃないですか?結構同じ姿勢で、ずっと運転しなきゃいけないし、ハードですよね。

I:そうですね。イメージ悪いんですよね・・・

宮藤:若い人増えて欲しいですね。そう考えるとね。


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T:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、コロナの時期に、マスクが欲しいスーパーのお客さんにトラックを囲まれたことがあるんです。

宮藤:「マスクここに入ってるんだろ!」って?

T:「売れ!」と。持ってんだろマスク!って。

宮藤:マスク積んでたわけじゃない?

T:積んでないんですよ。生鮮食品扱ってるんで。「マスク無いです!」って言っても、「いや、そんなことないはずだ!スーパーに来てるんだから、持ってんだろ!」

宮藤:ええ!?どうしても欲しかったんですね・・・

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宮藤:ここで、事前にメールもいただいていた「物流の2024年問題」について伺いたいんですが、まずはそもそも「物流の2024年問題」とは何なのか、Iさん、教えていただいてもいいですか?

I:働き方改革法案によって、ドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題の総称のこと。ザックリ言うと、今までよりも働く時間が短くなってしまう。

宮藤:何時間って決まってるんですか?

I:上限がですね、今まで16だったのが15に減らされて、たかが1時間なんですけど、それによって長距離のドライバーとか困っちゃうんですよね。荷物が運べないってことは、一般の人も荷物が届かない。

宮藤:最近ちょっと遅いですよね。

I:より効率を良くして、影響を抑えようって動きが出てるんですよ。

宮藤:それは、お二人にとっては働く時間「これ以上働いたらダメですよ」が1時間減る。

そうすると、行けるところも短くなる。

I:仕事が減る。イコール給料も減る。

宮藤:給料も減りますよね!これは、どうなんですか?

I:まずいですね。まずいですし、新しい人も入ってこなくなっちゃうんですよね。そんなところ嫌じゃないですか?

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宮藤:『対策が主に輸送効率を上げるということにしか向いておらず、肝心のドライバーの待遇改善に関して誰も何も考えてくれていない』とTさん。

T:ニュースで出るのもそういうことばっかりですからね。問題はそこじゃないよ。

宮藤:そうですよね。働き方改革で、働き過ぎとか過労死とかをなんとかしようと効率を上げたは良いが、それによって給料が減ると。

I:どんどんドライバー減っちゃいますよ。

物流の2024年問題を当事者が語る-トラックドライバーの愚痴!



宮藤:止まらない愚痴ですが、今の仕事をしていてよかったことをぜひ教えてください。

T:この番組ももちろんそうなんですけど、いろんなラジオをこの仕事になってから聴くようになって。本当に励まされたりとか、癒されたりとか常にしているんです。

宮藤:なんと!ラジオに出会えた!もうこれから、僕トラックドライバーのためにやってるつもりでやります!毎週「トラックドライバーの皆さんこんばんは、宮藤官九郎です。」

I:みんな聴いてますから!

宮藤:Iさんは「運転が好きなので天職」って間違い無いですか!?

I:間違い無いですね。運転が好きでこの仕事やったので。

物流の2024年問題を当事者が語る-トラックドライバーの愚痴!


宮藤:最後にIさん、お願いします!

I:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、トラックドライバーは、めちゃくちゃ楽しい仕事なので、ぜひ一緒に働きましょう!

宮藤:ね!若い人がこれから増えていかないと!

I:やっぱ運転は楽しいですし、トラックカッコいいじゃないですか?

宮藤:かっこいいですよね。人間関係苦手な人なんかも。

I:結構1人の時間が好きな人多いんで。

宮藤:タクシーみたいにお客さん乗ってくるわけじゃないし。城ですもんね自分の。ちょっと人間関係がなあって思ってる人いたら!

I:人間関係で疲れたら!

宮藤:疲れたらトラックの運転手になったら!お二人ともありがとうございました!

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