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ゲストは、栄養士で料理家 の 堀口泰子さん です。

シニア世代の方にタンパク質を摂ってもらう 一番の方法は、「よ...の画像はこちら >>

堀口さんに「シニア世代の方にどうタンパク質を摂ってもらうか」を教えていただきました。

よく噛んで食べることの重要性
スムージーやプロテインを一食に日常的に置き換えたりする人もいらっしゃいますが、正直、あまりオススメはできません。
「噛む」という行動を行うと、唾液が出て胃腸が動き出します。
唾液には、「若返りホルモン」とも呼ばれる成長ホルモンの一種が含まれていて筋肉の再生にも利用されますし、腕や脚の筋肉と同じで、胃腸も動かさないと衰えてしまうんですね。
また胃腸の働きが良くなることによって、消化酵素の分泌も促され、消化吸収が良くなります。
胃腸が万全の状態になっていないと、いくらタンパク質を摂取しても、体の中にまで栄養として入っていかないんですね。

タンパク質摂取の目安と上手な取り方
実は、日本人は「タンパク質が足りない」と言われてきましたが、実は数値だけ見ると今は足りている状態なんです。ただ、そもそも一食の食事量やご飯の回数を減らしていたり、白米の量を減らす、麺類や菓子パンなどが増える、などといったことが原因でタンパク質不足や脂質過多でバランスを崩している方が多いんです。

性別、体格、活動量などによりますが、体重1キロあたり およそ1.1g、60g前後が1日の摂取目標になります。この目標に向けて、魚やお肉、乳製品などの「動物性のタンパク質」と、白米や豆腐、納豆などの「植物性タンパク質」をバランス良く摂取してほしいです。タンパク源となる食品の摂取目安は、一食「手のひら片手分」です。

また、「3食食べる」ということも大切になってきます。タンパク質はまとめて大量ではなく、できる限り3食にわけて摂取してほしいです。

タンパク質は一度に体で処理できる量に限りがあるため、腎臓に負担がかかってしまう可能性があります。
過剰となったタンパク質は、「脂肪」として体に蓄えられてしまうんです。
また、食品の中でタンパク質は脂質と一緒存在していて、消化酵素の分泌が少なくなっている中高年には消化に負担がかかるので、食べ方にコツが必要になってきます。
「3食 食べられなかったな」と感じたら、不足分はバナナ、枝豆やシャケのおにぎり、ヨーグルトなど、手軽に摂取できるもので「おやつ」としてカバーしましょう。
もちろん、医師の指導で血糖値のコントロールが必要な方は、注意が必要です。

ですので、シニア世代に特に気をつけてほしいことは、
3食に分けて食べること
よく噛んで食べること
動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランス良く食べること
白米(ごはん)を減らしすぎないこと です。

タンパク質を手軽に摂れるレシピを堀口さんに教えていただきました。

おかず味噌汁でタンパク質アップ!ひき肉と枝豆の具だくさん味噌汁!

シニア世代の方にタンパク質を摂ってもらう 一番の方法は、「よく噛んで食べてもらう」

材料(2人分)
鶏ひき肉 80g
むき枝豆 冷凍のもの30g
水 300ml
油 小さじ1/2
味噌 適量
冷蔵庫にある野菜ならなんでもOK!今日は、
トマト 1/2個
長ネギ 10センチ
舞茸 1/4個
小松菜 30g(1株)

作り方
1 トマトはくし切り、長ネギは斜め、小松菜は3センチに、舞茸は小さい房に切る。サヤ付きの冷凍枝豆を使う場合は、サヤから取り出しておく。
2 鍋に油をひいて鶏ひき肉を炒め、水を注いで沸騰させる。アクが出てきたら取り除いて、野菜と枝豆を入れて5分ほど煮る。


3 味噌を溶き入れたら完成!

ポイント
具沢山にすることで野菜も摂れ、味噌の使用量が減るので減塩にもなります。
ひき肉を使っているので出汁は必要ありません!
味噌汁を作るのが面倒な人は、インスタント味噌汁に魚肉ソーセージとカットわかめや貝割れ大根を入れてもいい。
これで、1人当たり125Kcal、たんぱく質10.2g、食塩相当量0.4gの計算です。
白米150gと味噌汁でタンパク質13.6g、プラス冷奴か納豆か卵で20g。
味噌汁やスープはとにかく「具沢山」にすること!
汁物に豆腐、水煮大豆、サバ缶、魚肉ソーセージなどがオススメ。
栄養は他の様々な栄養と影響しあって体に利用されるので、タンパク質の他の栄養にも目を向けて!

「出汁一切使ってませんが十分旨みがあります!」とスタジオの声。タンパク質は約10g以上取れる一品です。

魚肉ソーセージが決め手!レンジで簡単白和え!

シニア世代の方にタンパク質を摂ってもらう 一番の方法は、「よく噛んで食べてもらう」

材料(2人分)
魚肉ソーセージ 1/2本
木綿豆腐 1/2丁
赤パプリカ 1/4個
三つ葉 1株
すり白ごま 小さじ2
味噌 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
塩 少々

作り方
1 木綿豆腐は耐熱ボウルに入れて電子レンジ600Wで1分30秒温める。出てきた水分は捨てて、豆腐を冷ましておく。魚肉ソーセージを斜めに薄切りにします。
2 赤パプリカはタネを外し、薄切りにします。三つ葉は根本を切り落として2センチの長さに切る。


3 豆腐を撹拌してなめらかにしたら、味噌、すり白ごま、砂糖、塩を加えて混ぜ、野菜と魚肉ソーセージを和えたら出来上がり!

ポイント
火を使わなくても簡単に作れます。
絹ごし豆腐でもOK。野菜もなんでもOKです。
これで1人当たり130Kcal、タンパク質11.3g、食塩相当量 0.7gの計算。
白米150gと白和えでタンパク質15g、プラス 卵か納豆でタンパク質20gです。

堀口さんは最後に「噛むことは認知症予防にもつながります。口から食べられなくなると、噛む動作による脳への血流促進が減少するため、認知機能にも影響が出やすくなります」と、タンパク質摂取以外のメリットも強調していました。

シニア世代の方にタンパク質を摂ってもらう 一番の方法は、「よく噛んで食べてもらう」

堀口泰子さん
栄養士資格を取得後、スポーツクラブ専属栄養士を経て独立。
スポーツ栄養をジュニア選手からプロ選手まで幅広く伝えるとともに、
同居する義母の在宅介護と看取りを経験したことがキッカケで、健康食育にも注力されています。
「理想の自分になるための食事」「食べることは生きること」をコンセプトに、講演や料理教室などでも、美味しく健康的な食事術を伝えていらっしゃいます。

TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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