ロビーがまちに開放されたホテル

縁側を意識した席。テラスの外には芝生のスペースがある
金沢は石川県の県庁所在地です。名古屋と愛知が合致しないように、金沢と石川が合致しない人も少なくないと思いますが、江戸時代に加賀藩の武士たちが治めた土地の歴史が、第二次世界大戦の被災をまぬかれたために、かなりの部分で残っている北陸屈指の観光地になります。
金沢駅前のシンボリックな鼓門は世界中から集まる観光客の記念撮影スポットになり、その門を含めた見事な駅舎の設計が評価されて、金沢駅は「世界で最も美しい駅」とも一部で言われています。
今回紹介するワーケーションの拠点は、その鼓門がある兼六園口(東口)とは逆側、金沢駅金沢港口(西口)駅前にあるハイアット・ハウスのロビーです。

一般的にホテルのロビーといえば、宿泊者や宴会利用者などが出入りする空間です。しかし、2020年(令和2年)8月に日本で初めてオープンしたハイアット系のブランド・ハイアットハウス金沢は、ロビーがまちに開放されています。
ロビー空間には開口部が多く、室内とテラスが一体となっています。ロビー前の広場にはまちに通じる階段もあり、まちの人が自由に出入りできる設計になっています。このロビー空間が、ドリンク1杯を頼むだけで、コワーキングスペースとして自由に利用できるようになっているのです。