EXILEの黒木啓司(42)が25日、ライブツアー『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH”』東京ドーム最終公演に登場した。17年間活動した芸能界を10月末で引退する黒木にとって、これがラストライブとなる。


7月6日の福岡PayPayドーム公演を皮切りに、全国4か所全15公演(埼玉・ベルーナドームは中止)を行った『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH”』が25日、東京ドームにてツアーファイナルを迎えた。満員のファンが集結した同ライブは、EXILEを勇退して芸能界を引退するパフォーマー・黒木啓司のラストステージだ。


同ツアーは、EXILE20周年のメモリアルイヤーをファンと一緒に盛り上げるため、EXILE ATSUSHIの限定復活が実現した“15人体制のEXILE”による特別な公演。定刻を少し過ぎた頃、各自の“願いの力”を象徴したカラージャケットに身を包んだEXILEメンバーが、メインステージから四方に分けるように広がった花道の先端から、続々と登場。そこに最後のピースであるATSUSHIが加わると、「POWER OF WISH」の“W”をかたどったフォーメーションで“15人のEXILE”が完成。温かな拍手とフラッグが彼らを迎え入れる中、代表曲『Rising Sun』でスタート。
エネルギッシュな魂の歌が、コロナ禍や不安定な世界情勢を前に曇る表情を明るく照らし、ライブの幕開けを宣言した。続けてATSUSHIとTAKAHIROは、ツアーのテーマソングとして制作された『POWER OF WISH』を高らかに歌い上げる。


『Heads or Tails』『I Wish For You』『RED PHOENIX』など数曲を披露した後は黒木も参加しているEXILE THE SECONDパートへ。『YEAH!! YEAH!! YEAH!!』や『瞬間エターナル』などでやんちゃな笑顔を浮かべたり、息の合ったダンスを見せつけた。


『Lovers Again』『Ti Amo』という2大バラードをバンドサウンドが映えるニューアレンジで披露した後は、『VICTORY』『Ki・mi・ni・mu・chu』といった人気曲が続いたが、この日初めてのMCでTAKAHIROが「今日はちょっと涙腺が…。メンディー、ちょっと顔見ていい?」とおどける一幕も。



メインのMCタイムでは、事前のインタビューでも「名古屋公演のMCでファンの方と一緒に48000人と一本締めをしたあと、鳴り止まない拍手をいただいたのは本当に一生忘れられない思い出になりました。コロナで歓声が聞けないので、ファンの皆さんのクラップ音は心に響きました」と語っていた黒木啓司の「みなさんの幸せを願って…」という掛け声を合図に、温かなワンクラップ(一本締め)が響き渡った。名残惜しそうにアーティストとして過ごした17年間への感謝を何度も叫ぶ姿が、ツアー中に何度も「引退しないよね?」と茶化していたTAKAHIROの涙さえも誘う。黒木は最後に『二代目J SOUL BROTHERS、EXILE THE SECONDとアーティスト人生17年間そしてEXILE 14年間、沢山の応援・思い出をファンの皆さんと一緒につくり、人生を共に歩めた時間は大切な宝物です。本当にあたたかい応援ありがとうございました』と感謝を込めて最後の挨拶をした。


この日のラストは『Choo Choo TRAIN』。
黒木を先頭に全員でロールダンスを踊り、ステージに別れを告げた。TAKAHIROとハグする印象的なシーンもあったが、この日、黒木の目には涙が光っていた。


黒木啓司は翌26日にインスタグラムを更新し、「ラストの全国のファンの皆さんに ちゃんとさよならの挨拶ができ 本当に良かったです」と思いを伝え、「今後芸能界は去りますが せっかく皆さんと出会えた人生 これからも共に これからの人生一緒に歩んでいきましょう」と前向きなメッセージを送っている。


EXILEはツアーの続編ともいえる『EXILE LIVE TOUR 2022 “POWER OF WISH” Christmas Special』を12月に開催することを発表。EXILEのオリジナルメンバーである松本利夫(MATSU)ÜSAMAKIDAIも参加する。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)