スペインで行われた闘牛大会で、闘牛士の鼻の穴に牛の角が突き刺さるという事故が発生した。幸いにも闘牛士は命に別状がなく、鼻の怪我のみで済んだという。
仏ニュースメディア『Franceinfo』などが伝えている。

スペインのマドリードにある闘牛場で5月30日、フランス人闘牛士のラロ・デ・マリアさん(Lalo de Maria、21)が事故に遭い、九死に一生を得た。

Twitterに投稿された対戦時の動画には、闘牛の鋭く尖った角が、ラロさんの鼻の穴に突き刺さるという痛ましい光景が映っている。


スペインの闘牛に関する情報サイト『mundotoro.com』には、当時の闘牛シーンの写真が公開されており、鼻に角が刺さった後、ラロさんはその衝撃で地面に倒れこんでいる。鼻からは大量に出血しているが、他に大きなダメージはなかったようで、ラロさんはその場から立ち上がっていた。彼が致命的な傷を負わずに済んだことについて、『mundotoro.com』は「まさに奇跡だ」と評した。


ラロさんの母親であるマリー・サラさん(Marie Sara、58)は、闘牛文化の保護活動を行っている第一人者であり、闘牛の飼育にも力を入れている。またマリーさんは、フランス国内で数人しか存在しない女性闘牛士の一人でもある。

息子のラロさんは、闘牛士の期待の新星としてメディアでも注目されている。今回のマドリード大会の2日前にも、仏ニームで開催された第72回「フェリア・ド・ペンテコート(Féria de Pentecôte)」の闘牛大会で勝利を収めていた。

ラロさんの命が無事だったことに、SNS上では「奇跡だ」といった声があがっているが、一方で「動物に迷惑をかけるなんて最低」「鼻の次は、目の中に!」などと動物愛護の面から嫌悪されている闘牛文化を批判するコメントも続出している。

画像は『MARCA 2023年5月30日付「Lalo de María se lleva pitonazo en la nariz: ¡Se salvó de milagro!」(MARCA.COM)』『ForosToreros 2023年6月1日付Twitter「¿Será esta una de las imágenes de San Isidro 2023?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)