スーパーで購入した野菜の中に青虫を発見した経験がある人は少なからずいるだろう。しかし“生きたヘビ”となると、そうはいないのではないか。
このたびイギリスに住む男性が、冷蔵庫に3日間保存したブロッコリーの中に生きたヘビが潜んでいるのを発見し話題になっている。米ニュースメディア『Fox News』などが伝えた。

英中部ウェスト・ミッドランズ州バーミンガム出身のネヴィル・リントンさん(Neville Linton、63)は6月2日、ドイツ系格安スーパー「アルディ(Aldi)」で、ビニール袋に入ったブロッコリーを購入した。

その3日後のこと。ネヴィルさんがブロッコリーを調理しようと冷蔵庫から取り出し、キッチンカウンターの上で外袋を開けると、房の間の茎の近くに生き物らしき何かが見えて驚愕した。

「芋虫にしては大きすぎるなと思って、妹のアン=マリー・テンカネミン(Ann-Marie Tenkanemin、57)を呼んでね。
それがヘビであることが分かったんだよ」と当時を振り返る。ヘビが大の苦手だというネヴィルさんは恐怖で震えたそうだ。

2人はその後、ヘビを容器に入れて車に乗り、ブロッコリーを購入したウェスト・ミッドランズ州のスタウアブリッジタウンにある店舗へと向かっており、ネヴィルさんはこう述べている。

「最初はアン=マリーが冗談を言っているのかと思ったけど、ヘビが動き出すのを見て思わず後ずさりしたよ。アルディのスタッフもとても怖がっていたね。」

なおヘビは後に、ウェスト・ミッドランズ州のダドリー動物園に送られ、専門家によってまだ若いハシゴヘビ(ladder snake)であることが判明した。

オンライン動物百科事典『Animalia』によると、ハシゴヘビは南西ヨーロッパ(ポルトガル、スペイン、南フランス、イタリアの一部)の固有種で全長120~160センチだという。
無毒だが非常に攻撃的なうえ防御的で、人間が捕まえようとするならば鋭い牙で咬もうとし、ストレスを感じると悪臭を放つそうだ。

この件を受けアルディは、これが初めてのケースであることを強調したうえで、ネヴィルさんに謝罪した。また再発防止の徹底を図ること約束し、補償金の支払いを申し出ている。

しかしネヴィルさんは「提示された金額では見合わない」と憤慨し、その理由についてこう説明した。

我が家には障がいを持つ息子と病弱な義母がいる。ブロッコリーをキッチンカウンターに置きっ放しにしなかったことは幸いだった。
もしヘビが家の中に逃げ出していたら、2人を危険に晒していた可能性があった。それにヘビ嫌いの私だって、精神的にかなりの衝撃を受けている。」

そしてこのニュースには、次のようなコメントが寄せられた。

「ブロッコリーにヘビなんて! 怖い。」
「ブロッコリーの中に入るくらいだから、小さい個体でしょうね。」
「小さくてもヘビはヘビ。そりゃ、驚くわよ。」
「私は以前、野菜の袋からゴキブリが這い出してきたことがあったわよ。スーパーに交渉すべきだったかしら?」
「私の息子はカリフラワーについていたカタツムリをペットにしているわよ!」
「何もなかったのだから、補償金なんていらないでしょう?」
「心の傷? 明らかに金狙いなのでは?」
「ヘビが生きていたということは、とてもいい環境でブロッコリーが育てられたということよ。」
「南西ヨーロッパの畑にいたヘビが袋詰めされ、イギリスにやってきたんだね! このヘビが生息地と同じような環境に戻れることを祈っているよ!」

ちなみに過去にはイギリスで、スーパーで買ったバナナの中に卵を抱えた毒グモが入っていたりブロッコリーの中に青虫を見つけた男性が、7匹全てを蝶に育てたケースもあり、人々を驚愕させた。

画像は『WalesOnline 2023年7月2日付「Man finds snake in his Aldi broccoli」(Image: Donovan Linton / SWNS)』『「Aldi customer horrified after discovering a young ladder snake in his bag of broccoli」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)