豪メルボルンにある駅のホームで、珍しい乗客が電車に乗り込む様子を監視カメラが捉えた。その乗客は、停車して開いたドアから乗り込むとタイミングよくドアが閉まり、電車はそのまま発車してしまった。
この動画がFacebookでシェアされると、「なんて可愛いの」「お出掛けしたかったんだね」などといった声があがっている。豪ニュースメディア『7NEWS Australia』などが伝えた。

話題の動画は、豪ビクトリア州メルボルン南西部を走るウェリビー線のホッパーズ・クロッシング駅で撮影された。監視カメラが捉えた映像には、停車してドアが開いている状態の電車が映っている。すると、画面下側から1匹のラブラドール・レトリバーが現れた。この犬は軽快な足取りで電車の入り口に向かうと、慎重に足元と車内の様子を確認して電車に乗り込んだ。
その後、まるで犬の乗車を待っていたかのようにタイミングよくドアが閉まると、電車はそのまま発車してしまった。


飼い主の姿は近くに見当たらず、1匹だけで電車に乗ってしまった犬は、終点のフリンダース・ストリート駅まで8駅停車する約36分の電車旅を楽しんだ。終着駅でも監視カメラが犬の姿を捉えており、この電車の運転手が犬の首輪を掴んで一緒に降りてくる様子が映っていた。待機していた駅員が用意していた紐をリードの代わりに付けると、犬は尻尾を振って嬉しそうに一緒に歩いていた。

犬は首輪を付けていたため迷子犬と判断され、駅員らは地元の動物保護団体「Lost Dogs Home」に連絡して、飼い主の捜索を依頼した。同団体のスタッフらが犬を引き取りにくるまで、犬は駅周辺の散歩に連れて行ってもらったり、駅構内の色々な場所を歩き回って案内してもらい、多くの人に可愛がってもらったという。



のちに保護団体が確認すると、この犬には飼い主の情報が含まれたマイクロチップが埋め込まれていることが分かり、無事に飼い主と連絡を取ることができた。犬の名前は“ストーム(Storm)”で、飼い主はニューサウスウェールズ州シドニー在住だが、メルボルンにいる家族のもとをストームと一緒に訪れていた。しかし滞在中にストームが裏庭から抜け出してしまい、1匹で電車旅に出掛けてしまったという。無事に飼い主と再会できたストームは、残りの滞在期間でたっぷりとメルボルン生活を楽しんだ。

この動画がネット上でシェアされると、「犬にとっては最高の一日になっただろうね」「賢いワンちゃんだ」「飼い主と再会できてラッキーだったね」「うちの子も同じことをしそう」「ストームは電車が大好きなのかもね」「お出掛けしたかったんだよ」など多数のコメントが寄せられた。

ちなみに昨年には、飼い主に会いたい一心でバスの乗り方をマスターし、1匹だけでバスに乗って飼い主の職場へ会いに行く犬が大きな話題を呼んでいた




画像は『Metro Trains Melbourne 2023年7月24日付Facebook「Recently, our CCTV cameras caught a very special passenger riding on the network.」』『7NEWS Australia 2023年7月25日付「Storm the labrador reunited with owners after jumping on train at Hoppers Crossing and travelling to Flinders Street Station」(Credit: Metro Trains)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)