これまで「M-1グランプリ」で、決勝に駒を進めた男女コンビは4組しかいない。南海キャンディーズ(2004、2005、2009年)、メイプル超合金(2015年)、相席スタート(2016年)、ゆにばーす(2017、2018、2021年)である。最高順位は南海キャンディーズ・2004年大会での2位で、かつてメイプル超合金のカズレーザーは南海キャンディーズを「近代男女コンビの原点にして頂点」と称え、2人が出てきてくれたおかげで「男女コンビの漫才をちゃんと見てくれるようになった」と、彼らを尊敬していると語っている。
石田明は「M-1グランプリ」における男女コンビの歴史は南海キャンディーズが活躍していた2010年までと、同大会が一時終了後復活した2015年に彗星の如く現れたメイプル超合金以後に分かれるとの見方を示している。一昔前の漫才での男女コンビといえば実生活では夫婦という形が主流であったが、南海キャンディーズは赤の他人同士の男女でコンビを組み、実力で「M-1グランプリ」を勝ち残ってきた言わば“開拓者”的な存在。一方のメイプル超合金は男女コンビならではのネタは一切選ばず、外見も2人ともまるでアメコミのスター同士のような個性的なキャラクター。
今年の「M-1グランプリ」準々決勝までは男女コンビ(トリオ、グループも含む)が10組残っていたものの、全組が準決勝に進めなかった。オダウエダ、天才ピアニスト、紅しょうが、ヨネダ2000ら女性コンビも全組敗退しており、SNSには「まさか準決勝進出組が全組男性コンビになるとは思わなかった」、「男女コンビ全滅して草 シンクロニシティとか人間横丁面白かったのになぁ」と、残念がる声が寄せられている。
(TechinsightJapan編集部 みやび)