生前のエリザベス女王が多くの時間を過ごしたウィンザー城に、恒例のクリスマスの飾り付けが行われた。城内には今年も巨大なクリスマスツリーが登場し、「ガーター勲章」の創設675年とチャールズ国王の戴冠式を記念するオーナメントで装飾された。ウィンザー城のクリスマス・デコレーションは、来年1月1日まで一般公開される予定だ。

エリザベス女王が永遠の眠りに就いたウィンザー城に、今年も巨大なクリスマスツリーが登場した。

英王室の美術コレクションを管理する「ロイヤル・コレクション・トラスト」の公式SNSは現地時間11月30日、「ウィンザー城にクリスマスの飾り付けが行われました。ぜひお越しください!」と記し、クリスマスツリーの写真を公開した。

今年はウィンザー城内に合計8本のクリスマスツリーが設置され、2024年1月1日まで一般公開される予定だ。

今回のデコレーションは、国王エドワード3世が1348年に創設した騎士団勲章「ガーター勲章(Order of the Garter)」の675周年を記念するものだ。エドワード3世は即位中、ロンドンを防御するための軍事要塞だったウィンザー城を壮大なゴシック様式の宮殿へと変化させ、その間に名誉ある「ガーター騎士団」を設立した。英国で最も古く権威ある騎士団として、現在もチャールズ国王と王室メンバーをはじめとする24名で構成されている。

ウィンザー城内で最も広く、国賓歓迎の晩餐会やレセプションパーティのために使用される部屋「セント・ジョージ・ホール(St George’s Hall)」には、今年も巨大なクリスマスツリーが設置された。

高さ6メートルのツリーは、ウィンザー城の周囲に広がる王立公園「ウィンザー・グレート・パーク」で育てられたモミの木を使用したものだ。


ツリーには33,500個以上のクリスマスライトに加え、チャールズ国王の戴冠式をテーマにしたオーナメントやリボンが装飾された。そしてツリーの天辺には、特別にデザインされた「ガーター勲章」のスターが飾られた。

セント・ジョージ・ホールの天井には、ガーター騎士団創設以来の騎士全員の紋章が装飾されている。

城内の準国賓室である「クリムゾン・ドローイング・ルーム(Crimson Drawing Room)」にも、ツリーのトップにガーター勲章のスターを飾ったクリスマスツリーが設置された。


そして「ウォータールーの間(Waterloo Chamber)」にある長いダイニングテーブルの上には、ガーター・サービスから直送された陶磁器が並べられたほか、チャールズ国王のロイヤル・サイファー(組み合わせ文字)を描いたオーナメントを飾ったクリスマスツリーが3本置かれていた。


ウィンザー城内にある大階段は煌めくリースと花輪が飾られ、城の敷地内も輝かしいオーナメントが装飾されるなどクリスマス一色に彩られている。



画像は『The Royal Family 2022年3月25日付Instagram「This week at Windsor Castle,」』『Royal Collection Trust 2023年11月30日付Instagram「The #Christmas decorations are up at #WindsorCastle」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)