ヘンリー王子とメーガン妃が「インヴィクタス・ゲーム」のプロモーションのため、今月にナイジェリアを訪問することが発表された。王子は英ロンドンで開催される同大会のイベントに出席した後、メーガン妃と合流してナイジェリアを訪れるという。
これに対してPR専門家は「王室のプロトコルを無視するものになる」と指摘し、その理由を解説した。

ナイジェリア国防本部(The Defence Headquarters、DHQ)は現地時間4月28日、ヘンリー王子メーガン妃が5月に同国を訪問することを発表した。

ヘンリー王子は5月8日に英ロンドンの聖ポール大聖堂で開催される「インヴィクタス・ゲーム」の感謝礼拝に参加するため、英国に帰国する予定だ

メーガン妃の出席については不明だったが、王室担当記者クリス・シップ氏が29日の朝、妃は渡英しないことを自身のXで伝えた。

「今朝、メーガン妃はロンドンの聖ポール大聖堂で開催されるインヴィクタス記念礼拝に参加しないことが、追加で確認されました。しかしサセックス公爵夫人は、ヘンリー王子が英国を出発した直後、インヴィクタスに触発されたナイジェリアを訪問するため、公爵と合流します。」

国防情報局長代理が発表した声明文によると、ヘンリー王子はメーガン妃とともにナイジェリアを訪問し「インヴィクタス・ゲーム」に関する協議に参加するという。
訪問中、夫妻は文化活動に参加し、軍人やその家族と面会する予定だ。

文書では、「今回の訪問は、ナイジェリアが同大会で確固たる地位を築くためであり、後年、同大会を開催する可能性を高めるためでもある」と期待を述べている。

メーガン妃は2022年、自身のポッドキャスト番組『Archetypes』で「私は43%ナイジェリア人」と告白した。ヘンリー王子は昨年、ドイツのデュッセルドルフで開催された「インヴィクタス・ゲーム」の開会式でスピーチを行った際、「僕の妻はナイジェリア系だ」と言い、妃がナイジェリアのチームを応援することをほのめかした

昨年の大会では、ナイジェリアチームが金と銀メダルを獲得。夫妻はチームと特別な絆を築き、ナイジェリア国防長官から盾を授与されるとともに、メーガン妃に親しみを込めて“Amira Ngozi Lolo(アミラ・ンゴジ・ロロ)”というニックネームを授けた。
“Amira”は伝説上の「戦姫」を意味し、“Ngozi”は「祝福された」、“Lolo”は「王室の妻」を意味する。

ヘンリー王子夫妻がナイジェリアを訪問することを受け、PR専門家のマヤ・リヤズ氏は英メディア『The Mirror』の取材に対し、「王室のプロトコルを無視するものになるだろう」と見解を示した。夫妻のナイジェリア訪問を「“非公式ロイヤルツアー”のようだ」と皮肉る人々がいる一方で、マヤ氏は、もっとカジュアルでリラックスした旅になるだろうと見立てている。

マヤ氏は、「ヘンリーとメーガンのナイジェリアへの旅は、間違いなく注目が集まるでしょう。しかし、これは伝統的な王室の公式訪問とは異なるものであり、彼らもそうなることを望むでしょう」と述べ、こう続けた。

「報道陣が機内に同乗することはなく、王室の訪問ではよくある軍隊の儀式や国旗掲揚などの歓迎セレモニーもありません。」

「王室の訪問に似ている点は、イベントや式典で公の場に登場する夫妻を報道陣が追いかけ回し、一般市民と交流する様子を報道するというところです。」

マヤ氏はヘンリー王子夫妻について、慈善活動に積極的な関心を持ち、重要な大義を強調していることから、慈善団体や学校、社会的大義に取り組んでいる施設を訪問する可能性があると指摘した。


そしてメーガンの衣装について、「必ずしも、王室のドレスコードに沿った服装をする必要はありません。衣装は事前に入念に計画され、彼女のスタイルに合うものになるでしょう」と予測し、こう付け加えた。

「メーガンが着用する衣装は売り切れることが予想されますが、彼女が従うべき公式な手順はないのです。ヘンリーはカジュアルな服装に身を包み、旅行中はスーツを着用しないでしょう。」

マヤ氏は最後に、ヘンリー王子夫妻は今後、従来のロイヤルツアーを模倣しないスタイルで多くの訪問を行うだろうと予測している。

画像は『Invictus Games Foundation Instagram「It was wonderful for The Duke and Duchess of Sussex to join us for the Family & Friends party to celebrate the importance of those closest to us and the role they play in the recovery of our community members」』より
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)