「プレーヤーにもその旨を伝えています」と発表したタイリー氏

11月20日、テニス・オーストラリア(協会)CEOのクレイグ・タイリー氏は、全豪オープン2022年大会について、ワクチン未接種の選手は出場することができないと正式に発表した。

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「数週間前にダニエル・アンドリュース州首相が、全豪オープンに出場するためには、ビクトリア州に入るためには、完全なワクチン接種が必要であると発表しました。
この明確な条件を、すぐにプレーヤーに伝えました。これは、全員の安全を確保するための一つの方向性です。ワクチン接種について様々な憶測が飛び交っていますが、はっきりさせておきます。会場にいる全員がワクチンを接種する必要があると発表したときに、プレーヤーにもその旨を伝えています」と語ったタイリー氏。

これにより、疑問視されるのが前回優勝者、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)の出場である。彼はセルビアの地元紙に対して「予防接種を受けたかどうか、自分の情報を明らかにするつもりはない。これはプライベートな問題であり、不適切な問い合わせだ」と発言。これに対して、タイリー氏やオーストラリア政府の大臣、ビクトリア州首相などが、ワクチン接種を促すコメントをするなど話題となっていた。

そのジョコビッチについて、タイリー氏は、「会場にいるファン、スタッフ、選手、全員がワクチンを接種する必要があります。ノバクの立場については多くの憶測が飛び交っていますが、彼は個人的な問題だと言っています。私たちはノバクに来てもらいたいと思っています。彼がプレーしたいと思っていることも知っています。
プレーする資格を得るために受けなければならない条件も知っているはずです」と語っている。

ジョコビッチは10月31日、ATPマスターズ1000「ロレックス・パリ・マスターズ」の前日会見で、「オーストラリアに行くかどうか、それはテニス・オーストラリアからの公式な発表を見てから決めるつもりだ。今のところ、公式発表や声明は出ていない。それが出るまでは、もうこの話はしないよ。仮定の話、もしもの話には参加したくないからね。公式な条件が発表されたら、どうするかを考えるし、ほかの選手もそうするだろう」と語っている。

歴代単独1位となる21度目のグランドスラム優勝を目指すジョコビッチにとって、3連覇中で過去9度優勝と相性がいい全豪オープンにはもちろん出場したいはず。「公式な条件が発表されたら、どうするかを考える」と語っていただけに、どんな決断をするのか注目が集まるところ。
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