現地3月5日、男子国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」の予選「日本 vs. スウェーデン」(スウェーデン・ヘルシンボリ/室内ハード/3月4~5日)の第2日が行われ、初日を1勝1敗で終えていた日本は、単複でスウェーデンに敗れ、2勝3敗で3年ぶりのファイナルズ進出とはならなかった。
【動画】日本はスウェーデンに惜敗しファイナルズ進出ならず 試合終了の瞬間
日本は、2日目のダブルスでマクラクラン勉(イカイ/複35位)/内山靖崇(積水化学工業/複329位)が敗れたものの、ダニエル太郎(エイブル/単101位)が勝利。2勝2敗として、決着は最終第5試合までもつれた。
その第5試合では、綿貫陽介(フリー/単267位)が今大会単複で3試合目の出場となるエリアス・イマー(単133位)と対戦。相手はランキングで格上、かつ1ヵ月前のATP250プネー大会でベスト4入りと好調だ。
試合序盤、綿貫はそんな強敵を相手にも少しもひるむことなく果敢に攻撃。持ち前のスピードのあるサーブからの速い展開や鋭いストロークを叩き込んでいく。しかし、第1セット第3ゲームでは2度のブレークポイントをイマーにしのがれると、イマーにワンチャンスをものにされて3-6でセットを落としてしまう。続く第2セットでもサービスゲームでリズムをつかめなかった綿貫は、3度のブレークを許してストレートで敗れた。
今大会前のチャレンジャー大会で準決勝に進み「自分の調子は良かった」とした綿貫は、試合前まで「こういう場面を日本チームが戦っているのを見て、感動し、そこでプレーできる喜びと高揚感があった」という気持ちだったという。だが、アウェイでチームの勝敗がかかる試合に入ると、「チームの思いや会場、日本で応援してくれる思いが重かった。今まで感じたことのない重圧があった」と振り返った。
この試合の結果により、スウェーデンが3勝2敗でファイナルズ進出を果たした。
岩渕聡監督は、「少し力が足りず、勝つことができなかった。けれど、選手はコート上ですべて持てるものは出してくれたし、スタッフもやれることはすべてやった結果なので、しっかり受け止めて次に進んでいきたい」と語り、「(エースの)ミカエル・イマーが1試合も戦わず、日本チームにとってはプラス材料だったが、エリアス・イマーにホームで3試合素晴らしい試合をされた。彼にやられたデ杯だった」と大会を総括した。
今大会は、怪我でリハビリ中の錦織圭や西岡良仁が欠場するなどベストメンバーとはいかなかった。だが、初日で敗れているダニエルは「昨日(4日)のような痛い負けをデ杯という舞台でできた。次は精神的にこういう重さがあるんだと気づける。それはいい経験だった」と、収穫があったとコメント。
「錦織君の怪我が治って、西岡君もいるチームなら、ファイナルズでも良い結果を残せるポテンシャルのあるチームだと思う。もちろん、望月とか(綿貫)陽介が上がってきたら変わってくるだろうし、チーム日本に対しての自信はある」と、今後の日本の戦いに期待した。
<デビスカップ by Rakuten ファイナルズ予選日本 vs. スウェーデンの試合結果>
■第1日:3月4日(金)
第1試合 ○綿貫陽介(単267位) 6-4 6-4 ●ドラゴス・ニコラエ・マダラス(単327位)
第2試合 ●ダニエル太郎(単101位) 5-7 4-6 ○エリアス・イマー(単133位)
■第2日:3月5日(土)
第3試合 ●マクラクラン勉(複35位)/内山靖崇(複329位) 6-2 6(7)-7 5-7 ○アンドレ・ゴランソン(複68位)/エリアス・イマー(複390位)
第4試合 ○ダニエル太郎 6-0 7-5 ●ドラゴス・ニコラエ・マダラス
第5試合 ●綿貫陽介 3-6 3-6 ○エリアス・イマー