現地11月6日、「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ATPマスターズ1000)シングルス決勝が行われ、4大会連続でツアー決勝に進んだホルガー・ルーネ(デンマーク/世界ランク18位)が、元世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/同7位)を3-6、6-3、7-5の逆転で下し、ATPマスターズ1000で初めてのタイトルを獲得。大会後の世界ランキングで自己最高となる10位に上昇した。
【動画】5人のトップ10選手を破って優勝したルーネのパリ・マスターズの好プレー集&決勝マッチハイライト
10月のATP250ストックホルム大会でツアー2勝目を挙げるなど3大会連続で決勝に進んでいる19歳のルーネ。今大会は、1回戦で元世界ランク3位のスタン・ワウリンカ(スイス/同153位)に逆転勝ちを収めると、2回戦のフベルト・フルカチュ(ポーランド/同10位)、3回戦でアンドレイ・ルブレフ(同9位)にストレート勝利。準々決勝では、同い年で世界ランク1位のカルロス・アルカラス(スペイン)が途中棄権し、ベスト4入りを果たすと、準決勝でも3大会連続でツアー優勝しているフィリックス・オジェ・アリアシム(カナダ/同8位)に快勝して、トップ10選手を4人を破って4大会連続でツアー決勝の舞台に進んだ。
決勝の相手は、昨年のUSオープンで敗れている元世界ランク1位のジョコビッチ。試合は、チャンスを作れず第1セットを3-6で落としたものの、「ただボールを返球するだけでは彼に勝てない」というルーネは、「クリエイティブなことをしなければならなかった」とドロップショットを使って、相手のリズムを崩しにかかる。第2セット以降は堅い守備のジョコビッチに対し、果敢に攻撃を仕掛けたルーネ。最終セット6-5で迎えたサービスゲームでは、6本のブレークポイントを握られたが、追い上げを振り切ってATPマスターズ1000で初めてのタイトルを手にした。
試合直後は、大きなことを成し遂げたという実感がなかったというルーネだが、「おそらく僕の人生、キャリアの中でも最高の気分だ」とコメント。「もっと大きな夢を持っているけど、小さな夢が叶ったようなものだ。ノバクのような偉大なプレーヤーとこのような試合をすることができたのは、本当に良いステップになる。最後のゲームで勝てたことは、僕の人生の中で最大の安堵感だったよ」と、メンタル面でタフな場面もありながら勝利を勝ち取れたことを喜んだ。
また、この1週間で5人のトップ10選手を破った中で印象的だったことについては、「今日、ノバクを倒したことだね。
今季を103位でスタートさせたルーネは、4月にツアー初優勝を果たすと4大会連続で決勝に進んだシーズン終盤の9月、10月で一気にランキングをアップ。7日に更新された世界ランキングでは自己最高となる10位となった。
※ランキングは、10月31日付のもの