ジョコビッチ全豪オープンでナダルに並ぶ22度目のグランドスラム制覇狙う

11月17日、今年1月にオーストラリアから国外退去処分を受けていた世界ランク8位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)について、オーストラリアの移民相は処分を撤回し、ビザを発給すると発表。ジョコビッチは、来年の全豪オープン出場できるとことになり、「オーストラリアの夏を素晴らしいものにしたい」と通算10度目の全豪オープン制覇に向けて早くも意気込んだ。


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ジョコビッチは、1月の全豪オープン出場のためオーストラリアに入国したものの、ビザを取り消されて裁判の末に国外退去処分に。オーストラリアに3年間の入国禁止となっていた。

だが、オーストラリアの新型コロナウイルスに関わる規制が緩和。同国の移民相を務めるアンドリュー・ジャイルズ氏は声明で「ワクチン接種証明の義務を含む国境の規制が撤廃された。それにより、ジョコビッチに入国するための一時的なビザを発給した」と明らかにした。


現在開催中である男子テニスのツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ)に出場しているジョコビッチは、現地16日、来年の全豪オープンへの道が開かれたことについて、「ニュースを聞いた時はとてもうれしかったよ。僕や身近な人たちが、今年オーストラリアで起きたことやそれ以降に起きたことを考えるとホッとした。この大会の最中にこれ以上ない知らせはないだろう」と喜びを露わに。

続けて、「オフシーズンに何をすべきか、オーストラリアでシーズンを迎えることが明確になったことで、僕やチームが感じていたプレッシャーから解放されたことも事実。これがはっきりしたことは、僕たちにとって素晴らしいことなんだ。全豪オープンは、僕にとって最も成功したグランドスラム。
そこで最高の思い出を作ることができた。またそこに行きたいし、テニスをしてベストを尽くしたい。できればオーストラリアの夏を素晴らしいものにしたいね」と、早くも通算10度目のタイトル獲得に意欲を燃やしている。

2005年の初出場から2021年まで17年連続で全豪オープンに出場したジョコビッチは、2度の3連覇など男子では歴代最多となる9度のシングルスタイトルを獲得。勝率は91%と、グランドスラムの中で最も得意としている。欠場した今年を除けば、2019年から負けなしのジョコビッチ。
一年の最初のグランドスラムで、ラファエル・ナダル(スペイン/同2位)に並ぶ史上最多22度目のグランドスラム制覇となるのだろうか。