シナー、グランドスラム6大会連続でベスト8入り

「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス4回戦が現地6月2日に行われ、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)は第17シードのアンドレイ・ルブレフ(同15位)を6-1,6-3,6-4と圧倒し、2年連続でベスト8入りを果たした。

【動画】シナー、圧巻のパフォーマンスで世界15位ルブレフを撃破!セット失わず全仏オープン8強

昨年3月に禁止薬物が検出されたことで、3ヵ月の出場停止処分を受けた23歳のシナー。
優勝した全豪オープン以来の実戦となった前哨戦「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)で復帰し、準優勝して昨年ベスト4の今大会を迎えた。

初戦でアルトゥール・リンデルクネシュ(フランス/同75位)、2回戦では今大会での引退を表明していたリシャール・ガスケ(フランス/同166位)をストレートで撃破。3回戦ではイジー・レヘチカ(チェコ/同34位)にわずか3ゲームしか失わない圧巻のプレーを披露し4回戦に進んだ。

直接対決で6勝3敗としている元世界5位ルブレフとのシード対決となったこの日の試合。序盤からルブレフが速いテンポでフォアハンドを強打して、ウィナーを連発しいきなりチャンスを握る。しかし、シナーもすぐに対応。2本のピンチをしのぐと、直後のゲームには広角に打ち分けてルブレフを翻弄しブレークに成功する。

対照的な立ち上がりとなった2人。ルブレフは果敢に仕掛けるも、シナーが堅い守備から攻撃につなげてゲームを支配。5ゲームを連取し、6-1で第1セットを奪う。

第2セットもシナーの精度、威力、テンポなどストロークでルブレフを圧倒。隙を与えずに2度のブレークに成功して6-3でセットを連取した。


あとがなくなったルブレフは、これまでの2セットよりボールを強打。サーブのアドバンテージ、持ち味のフォアハンドを活かしてプレッシャーをかけていく。そのかいもあって、サービスキープを続ける。しかし、シナーも一歩も譲らずにキープ。このセット唯一のチャンスとなった5-4の第10ゲームでブレークし、試合を締めた。これで2024年全豪オープンからグランドスラム6大会連続でベスト8入りとなった。

準々決勝では、ベスト8で唯一のノーシードとなったアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン/同62位)と対戦。ブブリクは4回戦で第5シードのジャック・ドレイパー(イギリス/同5位)を5-7,6-3,6-2,6-4で破り、グランドスラム初の8強入りしている。
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