シナー、快勝で全仏オープン4強!4試合連続でサービスゲームを失わず


「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルス準々決勝が6月4日に行われ、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)はノーシードから勝ち上がったアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン/同62位)を6-1,7-5,6-0で圧倒し、昨年に続いて4強入りを果たした。

【動画】シナー、世界62位ブブリクに格の違いを見せつけ完勝 ハイライト

23歳のシナーは、今年1月の全豪オープンで優勝したものの、禁止薬物が検出されたことで3か月の出場停止に。
前哨戦「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)で復帰し、準優勝して今大会を迎えた。

初戦でアルトゥール・リンデルクネシュ(フランス/同75位)をストレートで下すと、2回戦で今大会での引退を表明していたリシャール・ガスケ(フランス/同166位)、3回戦でイジー・レヘチカ(チェコ/同34位)、4回戦で第17シードのアンドレイ・ルブレフ(同15位)を3試合連続でサービスゲームを落とすことなく快勝している。

この日は4回戦で世界5位のジャック・ドレイパー(イギリス)を破っているブブリクと対戦。開始から精度、キレともに高いショットでブブリクを圧倒し、開始から5ゲームを連取してスタートダッシュを決める。5-0からはミスも増えたものの、6-1で第1セットを奪った。

続く第2セット、リズムよくサービスキープしていくシナー。対するブブリクも、キレのあるストロークとドロップショットのコンビネーションで対抗し、互いにサービスキープが続いた。しかし、緊張感のある中、5-5の第11ゲームでシナーがブレークポイントを握ると、ブブリクが痛恨のダブルフォールト。このリードを活かしてシナーが7-5とし、セットを連取した。

2セットダウンとなったブブリク。ここまで好プレーを見せてきたが、第3セットではシナーの機敏な動き、抜きん出たショット力を前に、後手に回る。結局、攻撃の手を緩めなかったシナーがわずか25分で6ゲームを連取。
快勝で2年連続のベスト4入り。敗れたブブリクもシナーの強さに笑うしかなかった。

試合後、「またここで準決勝に進むことができて本当にうれしいよ。僕にとって特別な場所だ。今日はベースラインからとても安定してプレーできたと感じているし、それが試合全体を通して大きな成果につながった。本当に満足しているよ」とシナー。「復帰後、このポジションに立てると思っていなかった。だからこそ、現状を受け入れて、準備を整えて臨みたい。自分のプレーに集中し、あとは結果を待つだけだ」と準決勝への意気込みを語った。

2024年全米オープンからグランドスラムのマッチ連勝を19に伸ばしたシナー。準決勝では、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)と第6シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同6位)の勝者と対戦する。
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