未来のトップ選手を輩出してきた“ジュニアの登竜門”
「全豪オープン」が開催されているその裏で、ジュニア世代における世界最高峰の戦いが幕を開けた。フランス・タルブで行われている14歳以下の国際大会「プチザス(Les Petits As)」の本戦が開幕し、日本からは男女計4人が出場。
【動画】2017年大会でのアルカラス 多彩なテクニックと抜群のフットワークを披露
「プチザス」は、14歳以下の大会でありながら、テニス界において特別な位置づけを持つ大会だ。過去にはロジャー・フェデラー(1995年ベスト16)やラファエル・ナダル(2000年優勝)、ノバク・ジョコビッチ(2001年ベスト8)、アンディ・マレー(2001年準優勝)ら「BIG4」も出場。現世界ランク1位のカルロス・アルカラスは2017年大会でベスト8に入っている。女子でもマルチナ・ヒンギス(1991、92年優勝)やジュスティーヌ・エナン(1995年準優勝)、キム・クライシュテルス(1997年優勝)など、世界の頂点に立った選手を数多く輩出。現在の世界ランクトップ10を見ても、男子7名、女子6名がこのタルブの舞台を経験している。
近年でも、2026年全豪オープンで男子シングルス8強入りを果たした20歳のラーナー・ティエン(アメリカ)やヤクブ・メンシク(チェコ)、女子のミラ・アンドレーワらが名を連ねる。同世代の世界的才能が一堂に会する今大会は、事実上の“ジュニア世界選手権”といえる存在だ。ここでの勝利が将来を確約するものではないが、世界のトップジュニアと競い合い、その歴史に名を刻むこと自体が大きな意味を持つ。
今大会には、4人の日本人選手が挑戦している。男子シングルスでは、第16シードのオトリエ龍馬(Team Rise)が地元フランスの選手と対戦。2024年に全国選抜ジュニア、全国小学生テニス、全日本ジュニアの12歳以下3冠を達成した実力を発揮し、6-0,6-0の完勝を収めた。
女子シングルスでは、第4シードの岩佐綾香(桜田倶楽部)がロシア選手を相手に6-4,6-2で勝利した。岩佐は2024年の全国小学生テニス優勝に加え、昨年末にはアメリカで開催された「IMGアカデミー国際テニス選手権(旧エディー・ハー)」と「ジュニア・オレンジボウル国際テニス選手権」という国際的なビッグタイトルを連覇。世界的な実績を背景に、初出場ながら安定した試合運びで堂々たる滑り出しを見せた。
一方、男子シングルスの山中伶太、女子シングルスの奥山し渚(ITSベルズ)は、力戦及ばず初戦で姿を消した。しかし、世界トップレベルの同世代と真剣勝負を繰り広げた経験は、今後の糧となるだろう。
グランドスラムの熱狂と並行して進む、未来のテニス界を担う才能たちの戦い。タルブの地で、日本の若きプレーヤーたちが確かな存在感を示している。



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