国鉄からJRに移るころから800両以上がつくられ、いまも関東・甲信越・東海などで走る近郊型211系。
鋼製113・115系の後継車両として1986年から登場しはじめた形式で、軽量ステンレス車体や電力回生ブレーキを採用した当時の“省エネ車”。
JR東日本211系は、E231系・E233系などの登場で首都圏を追われ、中央線・信越線・篠ノ井線・両毛線・上越線・吾妻線線といった山岳路線などで活躍。JR東海211系は、東海道線や中央線などで走っている。
JR東海211系は、静岡車両区や神領車両区に所属する3両編成がひと月に1本のペースで名古屋工場で全般検査をうけ出場している。この1月も1本が名古屋工場に入場した。
JR東日本の211系は、高崎車両センターや長野総合車両センターに所属。高崎車両センターには、3両+3両の6両編成と4両編成がいる。
この高崎車両センター211系4両編成に今回は注目
#しゃべ鉄
高崎車両センター
211系4両編成
吾妻線 岩島駅 発着 pic.twitter.com/neOntZpO9P— tokyo chips/tetsudo-ch (@tetsudo546) January 17, 2021
高崎車両センター所属の211系4両編成は、211系3000番台がベース。3000番台は、東北線や高崎線むけの寒冷地仕様。ディスクとパッドに氷雪が入り込むのを防ぐ耐雪ブレーキや、排障器(スカート)に雪をよけるスノープラウなどがつく。
4両編成は、211系3000番台がモータつき先頭車(Mc)+モータつき中間車(M)+モータなし中間車(T)+モータなし中間車(T)+モータなし先頭車(Tc)という、5両編成(Mc+M+T+T+Tc)で登場した名残からか、片方2両がモータつき車、もういっぽうの2両がモータなし車の Mc+M+T+Tc を組む。
たとえば吾妻線 大前行き列車の211系4両は、大前寄りモータつき車2両が、うしろのモータなし車2両を引っぱる格好。渋川から大前までは、ほぼ上り坂で、渋川から大前までで、標高が600メートル以上アップする。
上越線を行くときも同じ。谷川の山々への上り坂を2両の動力車が2両のモータなし車をけん引して走るイメージ。返しの下り坂は、電力回生ブレーキを効かせて下ってくる。
―――JR東海は新型車両315系の登場で、JR東日本は都心への新型車両投入にあわせて地方ローカル線の旧型車両が押し出される格好で、数を減らしていく211系。
JR東日本の211系4両編成は、そのほとんどが川崎重工業製だから、やってきた列車の製造メーカー表示をみながら、電動車かモータなし車かを選んで乗る……ってのもありかも。
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