営団地下鉄 丸ノ内線500形 が、鉄骨上屋の下で夜中に浮かび上がる……。
ここは東京都八王子市。
プラネタリウムなどがあるということで、行き先表示には「流星号」という名がついている。
丸ノ内線500形は1957(昭和32)年、400形の増備車として登場。同スタイルの300形が両運転台車だったのに対し、こちらは片方にだけ運転台がつく。八王子市こども科学館にいる500形は、その652番。
歩道からは、丸ノ内線のサインカーブ、2段サッシ窓、戸袋窓などのボディまわりのほか、台車や床下機器もまぢかにみられる。
丸ノ内線は、銀座線と同じくレール幅1435mm(標準軌)、電気は直流600V、レール脇にあるもう1本のサードレールから電気を取り入れる第三軌条方式を採用した路線。
銀座線電車の1両の長さが16m、丸ノ内線の電車はそれよりひとまわり大きい18m。その体格や、第三軌条の集電装置なども歩道からみえる。
八王子市こども科学館の案内板にはこう記されている。
「営団地下鉄(現 東京メトロ)500形652号車として1960年3月から約32年間、池袋寄先頭車として丸ノ内線を走っていました」
「述べ走行距離は313万2638.9kmで、地球を約78周したことになります」
「廃車となった仲間の130両あまりが、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの地下鉄で使用されていますが、新車導入により引退した車両のうち4両が2016年7月に日本に里帰りしました」
「当館には2000年12月に当時展示されていた京王堀之内駅からやってきました。土日祝日や学校長期休業時には、車内を公開しています」
―――緊急事態宣言下の2021年2月27日現在は、この流星号の車内利用を停止中。
当時のまま残る車内広告やシートの座り心地などを確かめたい人は、車内公開が再開したら行ってみて。もちろん歩道からの見学はいつでも。
(画像は2012年時点)



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