※2021年4月撮影
トップ画像は、肥薩線嘉例川駅。既視感があります。
そうなんです。先回の大隅横川駅と同時期に作られたのでクローンの様に酷似した木造駅舎なのです。しかしこの駅には清涼飲料水の自動販売機も電話ボックスもありません。郵便ポストも無いですね。
何だか、少し脱力しました。(笑)駅出入口の建物財産標をこの駅でも写し忘れています。左に駅開業百周年記念碑があります。駅舎は、駅が開業した1903年(明治36年)のオリジナルです。
朝、熊本でレンタカーを借りて、三角線網田駅、肥薩線坂本駅、瀬戸石駅、白石駅、(球泉洞駅)、一勝地駅、(渡駅)、大畑駅、大隅横川駅と撮影して、10駅目の嘉例川駅に着いた時点で撮影にはギリギリセーフの夕刻だったのです。道に迷った矢岳駅と真幸駅を省略して正解でした。
嘉例川駅は、地元隼人町がJR九州から駅舎を購入し観光用に周辺を含めて整備しています。
近距離きっぷ運賃表に屋内照明が反射しています。
改札口には木のラッチが残されています。
窓口側。祖父が時々ネジを巻いていた柱時計を思い出します。時刻は17時です。もう撮影はギリギリで少々焦ります。奥の元の駅事務室は明るくて、何か展示されています。
ネコのにゃん太郎クンが夕食を食べていました。
駅舎出入口。
旧・駅事務室部分も一般に開放されています。こちらは窓口側。
事務室内では、嘉例川駅の歴史を写した写真が展示されていました。これが懐かしくて、暗くなる前に駅の雰囲気を撮影した後、ゆっくり見学しました。
詳しくないので分かりませんが、過去の閉塞機器でしょうか。
何度も車窓から見た光景です。改札口。
ホームから駅舎。縦型の琺瑯(ほうろう)の駅名標が懐かしいです。
元は相対式ホーム2面2線だったことが分かります。奥は隼人駅方面。右に国の登録有形文化財の銘板が飾られています。
駅名標。
嘉例川駅は、1903年(明治36年)開業。1987年(昭和62年)JR九州に承継されます。2006年(平成18年)国の登録有形文化財に登録されました。翌年は、大隅横川駅同様「南九州近代化産業化遺産群」の一つに選ばれています。
吉松駅側から。作り付けのベンチがなかなか凝っています。右上には「嘉例川駅営業開始 明治三十六年一月十五日 標高167.317メートル」と標高がミリ単位まで書かれていました。
上り吉松駅方面。
どうにか、暗くなる前に嘉例川駅を撮るコトができました。早朝から球磨川沿いでは散々道に迷ったりしたので爺も流石に少々草臥れました。
余談ですが、能町みね子さんの『うっかり鉄道』(メディアファクトリー/2010)に嘉例川駅が出てきました。
(写真・文/住田至朗)
※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。
※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道は感謝の気持ちを持って撮影しましょう。
<鉄道チャンネル 関連記事>
【鉄の本棚 18】うっかり鉄道 能町みねこ メディアファクトリー 2010年刊
https://tetsudo-ch.com/16206.html



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