鉄道友の会は22日、2025年ブルーリボン賞(最優秀車両)を発表。JR西日本の「273系」が受賞しました。
273系は伯備線特急「やくも」用の新型車両として2024年4月にデビュー。国鉄時代から活躍してきた381系の後継として開発され、高精度な位置認識と応答性を向上させた振子制御装置により、大幅に乗り心地が改善されました。デザインは株式会社イチバンセン(川西康之さん)と近畿車輛株式会社デザイン室が監修しています。
【参考】ブロンズの車体が印象的な特急「やくも」の新型車両「273系」お披露目 新しい振り子で乗り心地を改善
https://tetsudo-ch.com/12916179.html
輝く「やくもブロンズ」の車体・快適な車内空間
273系の車体色には、沿線の自然・景観・文化・歴史を尊重し、利用者と交流する色としてオリジナルの「やくもブロンズ」を採用。また、「モダンに八雲立つ、伝統を継承」するシンボルマークを配置しています。
内装は「山陰の我が家のようにくつろげる、温もりのある車内」をコンセプトとしており、グリーン車は積石亀甲模様の暖色系、普通車は麻の葉模様の寒色系の座席とし、木目調の壁に間接照明を配しています。
普通車の座席間隔は新幹線と同じ1040mmに拡大。2・4人用セミコンパートメントやフリースペースが新たに設けられ、車椅子スペースも最新の移動円滑化基準に対応しています。
快適な乗り心地と安全性
273系ではJR西日本・鉄道総研・川崎車両が共同開発した車上型の振子制御装置が採用されています。
この装置は、走行データとマップデータから高精度で現在位置を検出し、応答性を向上させた振子アクチュエータと連携することで、線路形状に合わせた細やかな傾斜制御を実現しています。乗り物酔い評価指数は最大で23%改善しました。このほか、脱線検知システムなどにより、安全性と信頼性も向上しています。
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