愛知県名古屋市のリニア・鉄道館で4日、新幹線ドクターイエロー(T3編成)の搬出イベントが行われました。参加者数は32組37名で、記念撮影や100系新幹線食堂車での食事会、車両の搬出体験などを楽しみました。




ドクターイエローは、新幹線を安全に運行するため、走行しながら架線や軌道などの状態をチェックする事業用の車両です。黄色い車体が特徴で、「新幹線のお医者さん」などと呼ばれ、親しまれています。
リニア・鉄道館では2011(平成23)年の開館時から、JR西日本の922形新幹線電気軌道総合試験車(T3編成)を展示していましたが、今年1月のドクターイエロー(T4編成)引退に伴い展示車両を入れ替えることとなりました。T3編成はJR西日本に返却され、今後は石川県白山市の「トレインパーク白山」で展示されます。
【参考】北陸新幹線の白山総合車両所に隣接、「トレインパーク白山」3月13日グランドオープン!点検・設備の様子も見学できる鉄道ファン大注目スポット(石川県白山市)(※2024年2月掲載)
https://tetsudo-ch.com/12944956.html
引継式では、JR東海リニア・鉄道館の岡部仁館長が交番検査の思い出も交えながら「当館にとっても思い出深い車両。14年にわたって(当館に)彩りを加えていただいた」とコメント。JR西日本コーポレートコミュニケーション部鉄道文化推進室の青木豊太室長は、長年にわたる展示・保存への感謝を述べるとともに、「名古屋からいなくなっちゃって寂しいとは思いますが、T3に会いに白山市へお越しいただければと思います」と呼びかけました。

リニア・鉄道館では今後、6月7日(土)にドクターイエロー(T4編成)の搬入イベント、6月14日(土)に除幕式および運転台公開イベントが行われます。
記事:一橋正浩