千葉県の北総鉄道と沿線6市が走る列車を広告塔に仕立て、沿線の魅力を発信するラッピング列車「地域活性化トレイン」の第4弾が2025年7月15日にデビューした。運行は2026年2月末までの7カ月半。
列車一編成の広告枠を特定目的の広告で埋める、いわゆる「トレインジャック」の手法。活性化トレインに指名されたのは、2013年にデビューした9200形1編成(8両)だ。自社線のほか京成線、都営地下鉄浅草線、京急線に乗り入れて、羽田空港~印旛日本医大などを結ぶ。
地域活性化トレインを企画したのは北総鉄道と市川、船橋、松戸、鎌ケ谷、印西、白井の沿線6市に加え、千葉県をメンバーとする「北総線沿線地域活性化協議会」。2025年は迎えて4回目の運行で、2024年の前回に続いて夏休みスタートに。羽田、成田の両空港を結ぶアクセス鉄道として、国内・海外旅行客へのアピール効果を狙う。
ラッピング列車は外装にもシール貼付。「自然あふれるいんざい」、「いちかわ魅力いっぱい」、「発酵県ちば」など、それぞれのフレーズで沿線の魅力を売り込み、来客を誘致しつつ、住み替え需要を喚起する。
運行開始初日の印西牧の原駅での出発式では、活性化協会長を務める白井市の笠井喜久雄市長が、「農産物や文化など魅力いっぱいの北総線沿線の魅力をPRしていく」とあいさつ。北総鉄道の持永秀毅社長らとともにテープカットして列車を送り出した。
2024年度決算は増収増益
北総鉄道は2022年10月の平均15.4%運賃値下げが話題を呼んだが、2年目の2024年度決算では、利用客数は2023年度比5.6%増の4078万人、売上高に当たる営業収益は同5.2%増の140億円、営業利益は同10.2%増の33億円、期間中のもうけを示す当期純利益は同56.0%増の29億円(利用客数は1万人以下四捨五入、決算値は100万円以下切り捨て。当期純利益は法人税等調整額の変動分を除けば12.0%増)で増収増益だった。
記事:上里夏生



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