JRグループは18日、2025年度お盆期間(8月8日~17日)の利用状況を発表しました。JR旅客6社(調査区間46区間)の利用者数は合計で1317万9千人となり、前年の1223万6千人を上回りました(前年比108%)。
JR東日本、E8系新幹線故障で一部運休も
JR東日本の新幹線・在来線利用状況は474万9千人で、前年比107%となりました。6月17日に発生したE8系新幹線の車両故障の影響で、一部の臨時列車で運休が発生し、東北地方を中心に大雨の影響も見られたものの、全体では前年を上回りました。
在来線の主要区間については、常磐線「ひたち・ときわ」が30万6千人で119%、外房線・内房線「わかしお・さざなみ等」が5万6千人で同じく119%、東海道本線「踊り子」が11万5千人の123%。
JR東海、新幹線の利用が400万人越え
JR東海は期間中の新幹線利用者数が409万1千人、在来線特急列車の利用者数が17万1千人で合計426万2千人。昨年は南海トラフ地震臨時情報を受け、特急列車の一部運休などもありましたが、今年は大雨や車両点検による運休・遅れを除けば大きな輸送障害はありませんでした。
東海道新幹線の利用が最も多かった日は、下りが8月9日の29万1千人、上りが8月17日の28万2千人。
JR西日本、万博需要で好調
大阪・関西万博需要もあり、JR西日本は山陽新幹線の利用者数が193万4千人で前年比107%と好調。在来線特急も前年比111%と好調で、関空特急「はるか」など多くの列車が昨年を上回りましたが、山陰線特急「きのさき・まいづる等」が93%、伯備線特急「やくも等」が79%と減少に転じています。昨年は南海トラフ地震臨時情報の影響により和歌山駅以南で運休していた「くろしお」は、下り3万4千人・上り3万1千人で483%。
京阪神地区の近距離利用は1日あたり153万5千人で、前年比107%。万博会場へのシャトルバスが発着する桜島駅は253%、Osaka Metroとの乗り換えに使われる弁天町駅は237%。
JR九州、大雨の影響で前年を下回る
JR九州の新幹線・在来線利用者数は71万7千人、大雨の影響により前年比97.1%となりました。九州新幹線博多~熊本間は前年比100.7%、熊本~鹿児島中央間は104.4%、西九州新幹線武雄温泉~長崎間は98.6%。新幹線・特急列車ともに8月11日の運転再開時に集中的な混雑が見られました。
JR四国、瀬戸大橋線・主要3線区いずれも前年度を上回る
JR四国は期間中の瀬戸大橋線利用者数が30万人で前年比111%、主要3線区(予讃線・土讃線・高徳線)が13万4千人で109%といずれも前年を上回る結果となりました。
JR北海道、前年比9割ほどに
JR北海道は北海道新幹線新青森~新函館北斗間の利用者数が9万人で前年比85%。特急列車も各方面で利用減となりました。昨年は台風7号等の影響で航空機が多数欠航し、一部線区で鉄道への転移があったため、その反動と見られます。駅の利用実績(乗降人員)は札幌駅が141万9千人で前年比100%、新千歳空港駅が42万6千人で108%でした。
(イメージ写真:PIXTA)
(鉄道ニュースや、旅行や観光に役立つ情報をお届け!鉄道チャンネル)