JR東日本は、国道47号の高屋トンネル掘削工事完了にともない、2022年5月から運転を休止していた、山形県のJR陸羽西線(新庄~余目・酒田間)の運転を再開すると発表しました。2026年1月16日(金)の始発から約3年8ヶ月ぶりの運行となります。
約3年8ヶ月ぶりに全線復旧へ 背景に国道のトンネル工事

山形県新庄市の新庄駅から同県東田川郡庄内町の余目駅までを結ぶJR陸羽西線(りくうさいせん)の長期運転休止は、国土交通省が建設する国道47号高屋道路の「(仮) 高屋トンネル」工事が原因でした。この道路トンネルが、陸羽西線の古口駅・高屋駅間にある鉄道トンネルと極めて近接して交差するため、列車運行の安全を確保する目的で、2022年5月14日から全線で列車の運転を休止し、バスによる代行輸送が実施されてきました。
【参考】陸羽西線「全線」長期運休へ 「(仮称)高屋トンネル」工事で代行バス輸送 2022年5月~2024年度 https://tetsudo-ch.com/12200763.html
当初は2024年度中に終わるはずでしたが、広範囲で亀裂のある岩盤が見つかり、大規模な地盤改良を行う必要が生じたことなどからトンネル工事が難航。工期を延長する事態となっていました。
今回、2025年8月に掘削工事が完了したことから、列車の運転再開の目途が立ったといいます。JR東日本は8月から鉄道の復旧工事を進めており、10月8日から訓練運転を開始する予定です。
新ダイヤは1日9往復の運行、2駅を終日通過

運転再開日は1月16日始発列車から。それにともない、バスによる代行輸送は1月15日に終了となります。運転再開後の運行区間は新庄~余目・酒田駅間で、新庄~余目駅間が1日5往復、新庄~酒田駅間が1日4往復、合計9往復の運行となります。
なお、運転再開にあたり「利用が極めて少ない」という羽前前波駅と高屋駅については、全ての列車が通過扱いとなります。この変更により、一部の駅では停車する列車がなくなるため注意が必要です。
2026年1月16日以降のJR陸羽西線時刻表

長期間の運休を経て、待望の運転再開日が決まった陸羽西線。
(TOP画像:Pixta)
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