日高三石駅は国道235号線に沿っていましたが、この先日高本線はまた国道を離れて内陸部に入ってゆきます。蓬栄駅、本桐駅、荻伏駅、絵笛駅と内陸の駅を経て浦河駅で漸く国道沿いに戻ります。
国道から県道534号線に入って三石川の右岸を進みました。蓬莱山公園の手前で県道から東に折れ三石川を渡ってさらに県道と並走する感じで同じ方向に進んだ場所に蓬栄駅がありました。
露骨に道沿いにあります。出入口の階段は急拵え風の鉄パイプ製。ホームの柵も鉄パイプ。列車運行はありませんが代行バスを利用する人でしょうか。自転車が駐められていました。
ホームに登って駅名標、奥が様似方面。ホームの向こうに小さな待合室があります。
反対の苫小牧方面。駅前には農地以外何もございません。緑が広がっているのでどこかしら長閑な雰囲気になります。
駅名標。1958年(昭和33年)開業。駅名は地名から付けられています。平成4年(1992年)の乗降客数は76人/日でした。おそらくは通学生でしょう。2017年の代行バス乗車人員は6人/日とずいぶん減ってしまいました。
駅名標の背後に住宅は見ません。蓬栄駅は日高本線の中でも周辺住民の少ない駅です。駅を中心にした半径500m、1kmの円内に10世帯22人しか住んでいません。
ホームをスロープで降りると待合室があります。この角度からは待合室のベンチが見えます。
オレンジ色の蓬栄駅名標がバス停のポールに掲出されています。道路を通過する自動車用かな。海抜13m。待合室の中にはゴミ箱もあります。定期的にゴミを回収は管理する静内駅から来るのでしょうか。タイヘンですね。でも駅の周囲には自販機もありませんよ。
待合室からホーム。左奥に建物が見えます。航空写真で確認すると複数の建物が広い敷地内に並んでいますがたぶん1家族の様です。大家族なのかな。
待合室を道路側から見ると、右に傾いている様な、妙に歪んだ形に見えます。軒が無いので出入口側の壁がスソ窄まりになっているからです。代行バスのポールと左はトイレ。屋根が左にそのまま落としこまれて壁になっています。どこか日高東別駅にあったトイレのデザインを彷彿とさせます。同じ年に開業しています。同じ人が建築を担当した可能性がありますね。
トイレ側は濃い茶色で屋根がそのまま折れ下がっているのです。
しかし、洗った様にサッパリと何もないです。ここまで来るとむしろ清々しいほどです。
では県道に出て次の駅に向かいます。
(写真・記事/住田至朗)



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