晩生内駅、これは難読駅名でしょう。「おそきない」駅です。
松の木の大きさで駅舎が小さいのか?というと、元は有人駅ですから、それなりの広さは確保されています。残念ながら右側のスペースはカーテンが閉じられ、使われていません。所謂(いわゆる)デッドスペース。

待合室内。石狩月形駅の管理と表示されています。列車は上り下りが各6本あります。

改札口が残されていました。
自動改札は、不正乗車防止などに合理的かつ正確です。でも。こうして使われていない古い改札口を見ると、パチパチと切符切りを鳴らす駅員さんが時折鋭い眼で定期券よりも通過する利用者の表情をチェックしていました。切られた細かい切符が駅ごとに違う切り取られた形で足下に舞っていた時代を思い出します。あの切符の切りくずを掃除するだけでタイヘンだったでしょうね。

駅舎からホームに上がる階段までの間にかなりのスペースが空いています。

新十津川方面側ホーム端から札幌方面を見ています。駅舎とホームの空間、ネットで調べてみるとかつては島式ホームだったとのことです。でも駅舎側はホームが途中で膨らんでいます。常時、下りホームとして使われていたのではない様です。

ホームに上がって新十津川方面。あまり人家が写っていませんが、駅周辺には集落という規模ではないものの人家がそれなりにありました。

こちらは、逆の札幌方面。建物が写っていますが、住宅ではないですね。駅に沿って道路というか広がりがあります。ホーム、色の変わった先の部分、駅舎側が少し膨らんでいるのが分かります。

駅名標。1935年(昭和10年)札沼線が全通した年に開業しています。戦時下の不要不急線としての休止から3年後に営業再開、それから70年以上になります。あの改札口でも無人化までは駅員さんがパチパチと切符を切っていたのでしょう。思わず耳をすましたら・・・
近くを通る国道からの自動車の通過音が聞こえてきました。

2015年3月の駅名標。雪景色と冬の澄んだ青空。冬の北海道も良いですよ。

ホームから駅舎を見下ろしています。松の木の位置関係が分かりますね。残念ながら駅前のガランとした空虚さも分かります。

少し寂しい駅が続きますが、ズンズン行きます。
(写真・記事/住田至朗)