評価上がり続けるバルベルデ photo/Getty Images
レアルに控える有能すぎるバックアッパー
直近5試合で全勝と勢いを取り戻してきたレアル・マドリードでは、指揮官ジネディーヌ・ジダンが最も信頼しているであろう中盤のトリオに再びスポットが当たっている。
中盤の底から守備を引き締めるカゼミロ、安定したパスワークでゲームを組み立てるトニ・クロース、そして35歳の今もハイレベルなプレイを継続するルカ・モドリッチ。
さらに心強いのは、豪華すぎる4番手MFがいることだ。モドリッチらワールドクラスの3人と比較されると厳しいが、昨季ブレイクした22歳のMFフェデリコ・バルベルデが控えていることも忘れてはならない。
バルベルデは若手選手らしく運動量が豊富で、中盤で絶えず走り続けてくれるファイターだ。さらにスペイン『as』の数字では昨季リーグ戦で35.1km/hものスピードを記録するなど、縦への推進力もある。それを活かして今季はリーグ戦で3得点奪っており、攻守両面で高い能力を誇る期待のホープだ。

35歳の今もハイレベルなパフォーマンス見せるモドリッチ photo/Getty Images
まだ鉄板トリオは崩せないが……
トップチームでプレイし始めた頃に比べると、バルベルデの評価はここ2年で驚くほど上がった。データサイト『Transfermarkt』が紹介する市場評価額では2018年12月時点で600万ユーロの評価だったが、今では10倍以上となる7000万ユーロにまで膨れ上がっている。もはや立派なヤングスターだ。
この数字はバルセロナのMFフレンキー・デ・ヨングと同じ額であり、マンチェスター・ユナイテッドMFポール・ポグバ(6500万ユーロ)、インテルMFニコロ・バレッラ(5000万ユーロ)、さらに今夏レアルへ戻ってきたMFマルティン・ウーデゴー(4500万ユーロ)ら話題のMFたちをも上回る。
レアルではポグバやドニー・ファン・デ・ベーク獲得案なども噂されてきたが、バルベルデの登場で必要性が薄くなったところがある。これほどクオリティの高いバックアッパーMFを抱えているクラブも珍しいだろう。
残念ながらクロース、モドリッチ、カゼミロが好調を維持している間はバルベルデも割って入れないだろう。しかし守備を固めたい時や、前線への圧力をプラスしたい時などジダンにとってバルベルデは貴重な戦力となる。
レアルもここまでバルベルデが急成長するとは予想していなかったはずで、近年クラブが進めてきた若手補強路線の中で1番のビッグヒットと言って良さそうだ。