インテルで伸びるバストーニ photo/Getty Images
ワールドクラスのDFになれる
長くイタリア代表の守備を支えてきたジョルジョ・キエッリーニ、レオナルド・ボヌッチの2人もベテランとなり、そろそろ世代交代のタイミングだ。
彼らの後継者を見つけるのは簡単な作業ではないが、さすがはカテナチオの国というべきか。
大きいのはバストーニがレフティーであることだ。キエッリーニもレフティーのDFだが、上手くいけばバストーニが後継者となるかもしれない。まだ守備の部分では経験を積む必要があるが、バストーニの場合はキエッリーニよりも足下の精度が高い。
一気に前線へボールをつける意識も高く、今ではインテルでもビルドアップの中心だ。パス成功数1131本はチームトップの数字であり、1試合平均のロングボール成功数も4.7本でトップだ。レフティーのセンターバックが一気にサイドを変えるボールを出せるのは大きい。
イタリア人記者のパオロ・コンド氏も、伊『Sky Sport Italia』にて「バストーニはバレージ、コスタクルタ、ネスタ、マルディーニ、カンナバーロ、キエッリーニ、ボヌッチの後継者になるポテンシャルを備えている」とコメントしていた。今後のイタリアサッカー界を背負っていける逸材の1人と期待されているのだ。
もちろんインテルにとってもバストーニの存在は特別だ。2018-19シーズンはパルマへレンタル移籍していたが、そこで急激に成長。まさかこれほど早く戦力になるとは予想していなかったのではないか。
今夏には延期されたEURO2020も予定されているが、バストーニはキエッリーニやカンナバーロ級のDFへと成長していくのか。現代のDFに求められる足下の技術を備えた若きレフティーは着実に伸びている。