鹿島戦で両軍中トップの走行距離を叩き出した大橋。攻守両面において、チームへの貢献度が高かった photo/Getty Images
献身的なプレスバックを披露
明治安田生命J1リーグの第23節が9日に行われ、湘南ベルマーレが鹿島アントラーズに1-2で敗れた。
ベルマーレは今節の敗戦により、J2リーグ降格圏の17位に転落している。
リーグ戦4連敗を喫した同クラブのなかで気を吐いたのが、FW大橋祐紀。12分に同選手が敵陣右サイドで相手MFレオ・シルバのファウルを誘い、ベルマーレがフリーキックを獲得。MF三幸秀稔のキックは逆サイドに流れたものの、こぼれ球を拾ったMF茨田陽生が左サイドを突破してゴール前へクロスを送り、このボールに大橋が合わせて先制ゴールを挙げた。
第22節消化時点でリーグ戦13試合に先発していたものの、数多く訪れた決定機を物にできずにいた大橋。茨田の低弾道クロスに対してタイミング良く左足を振り、今年のリーグ戦初ゴールを決めてみせた。
この試合で両軍の選手中トップの走行距離を叩き出した大橋は、守備面でもチームに貢献(11.123km、Jリーグ公式サイトより)。この日のベルマーレの基本布陣は[3-4-2-1]で、1トップに長身のFWウェリントン、2シャドーに大橋と山田直輝が据えられる形に。自陣への撤退守備を余儀なくされた場合は、両ウイングバックが最終ラインに入り、大橋と山田がサイドに移動することで、[5-4-1]の布陣を形成していた。
[3-4-2-1]から[5-4-1]への隊形変化を機能させるには、2シャドーの選手の運動量や走力が肝となる。攻撃時には最前線で1トップの選手をサポートし、相手ボール時にはサイドのスペースを埋めに行かなければならないからだが、大橋と山田はこの役割を全う。特に大橋の右サイドへの素早いプレスバックが、試合全体を通じて効いていた。
無尽蔵のスタミナで敵陣と自陣を行き来した同選手が、今後もベルマーレの攻守の牽引役となるかもしれない。
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