マルティネスは小柄だが欧州でも十分に通用するパフォーマンスを披露している photo/Getty Images
器用な選手だ
CLグループステージ第3節アヤックス対ボルシア・ドルトムントの一戦が行われ、4-0でアヤックスの快勝となった。これでアヤックスはグループステージ3連勝を記録。
このように好調を維持しているアヤックスだが、この日は守備陣の安定感が光った。相手は攻撃力に定評のあるドルトムントだが、枠内シュートをたったの4本に抑えており、クリーンシートを達成している。
なかでも、センターバックのDFリサンドロ・マルティネスは素晴らしいパフォーマンスを披露した。
2019年にアルゼンチンのクラブからアヤックスへ加わったマルティネスはボランチでもプレイ可能であり、後方からゲームメイクを任される現代のセンターバックに適した人物である。しかし、身長は175cmと小柄であり、センターバックには不向きかと思われるが、ドルトムント戦では小柄でも十分に通用すると証明している。
そんなマルティネスの武器は読みと判断か。この試合では空中戦の勝利はないものの、ボール奪取を4回、インターセプト数4回と自身の武器を生かして地上戦の守備で輝いており、ドルトムントの攻撃陣を完封している。カウンターを受けた際も決して急がず味方のカバーを待ってから足を出しており、冷静さも兼ね備えている選手だ。また、足元でボールを扱う技術にも定評があり、ロングフィードで一気に好機を演出することもできる。
どうしてもセンターバックにはサイズが求められるが、マルティネスやセビージャのジュール・クンデのような選手は賢さを武器に強靭なFWたちと戦っており、互角にやりあっている。マルティネスに興味を示すクラブの話はあまり聞かないが、今回のCLを機にビッグクラブへのステップアップはあるのだろうか(データは『WhoScored.com』より)。