敵陣を切り裂くドリブルを持っているヴィニシウス・ジュニオール photo/Getty Images
ブラジルの象徴となるか
リーガ・エスパニョーラ第10節、レアル・マドリード対バルセロナの一戦が行われ、2-1でレアルの勝利となった。今季初のエル・クラシコとなったが、レアルがバルセロナ相手に得点以上の差を見せつけており、そう簡単にこの差は埋まりそうにない。
このように大きな勝ち点3を手にしたレアルだが、やはり左ウイングで先発となったヴィニシウス・ジュニオールが高いパフォーマンスを発揮し、勝利に貢献している。
2018年にブラジルのフラメンゴからやってきたブラジル代表FWは昨季移籍後最多となるリーグ戦35試合に出場しており、レアルでの地位を築いている。しかし、決定力不足が原因でたびたび批判にさらされており、なかなか評価の上がらない選手であった。それでも、今季は既に5ゴールを記録、CLでも2得点を挙げており、大きな成長を見せている。
そんなヴィニシウスの強みはテクニックとスピードを合わせたドリブルであり、エル・クラシコでもその高い技術を発揮して両チーム最多となる4回のドリブル突破を成功させている。前半に関しては対峙するオスカル・ミンゲサに苦戦しておらず、左サイドから何度もボックスに進入している。
また、彼の武器はドリブルだけでなく、視野の広さを生かしたパスで局面打開も行うことができる。ダビド・アラバの先制点のシーンに関してもヴィニシウスがアラバへの直接の縦パスではなく、いったん中央のロドリゴを経由したことでアラバがフリーでボールを受けてシュートを放っている。どこまで先のことが見えていたかは分からないが、先制点を生み出した良いパスであったことは間違いない。
自身に得点はなかったものの左サイドから個での突破でバルセロナの守備陣を脅かしていたヴィニシウス。プレイスタイルから新たなネイマールと呼ばれているが、このままいけば彼に並ぶことは出来そうだ(データは『WhoScored.com』より)。