ペップに新たな可能性を提示されたシティの選手は多い photo/Getty Images
選手としてもモチベーションが上がるだろう
プレミアリーグ第13節ウェストハム戦では、ミッドウィークに開催されたパリ・サンジェルマン戦同様に、チームの核である選手を欠いて試合に臨んだマンチェスター・シティ。ケビン・デ・ブライネ、ジャック・グリーリッシュ、フィル・フォーデンの不在に不安があったが、それでも難敵ウェストハムから勝ち点3を手にする勝利を掴んでいる。
このように好調を維持するシティだが、この試合では前線の3トップが興味深い並びをしていた。試合前のスターティングメンバー予想では右からリヤド・マフレズ、ガブリエウ・ジェズス、ラヒーム・スターリングとなっていたが、いざ試合が始まってみればセンターフォワードの位置にマフレズを配置していた。これは指揮官ペップお得意の偽9番であり、本来はウイングでプレイするアルジェリア代表FWを中央に置いている。前半30分あたりからはジェズスをCFに置いており、思ったようにはならなかったようだが、こういった試みは選手のポテンシャルを引き出すペップの良さだろう。
今、バルセロナ行きが噂されているフェラン・トーレスは右ウイングの選手であったが、CFで起用することで得点力が開花しており、セルヒオ・アグエロの後継者ともいわれるまでの選手となった。後方では本来攻撃的MFを務めるオレクサンドル・ジンチェンコを左サイドバックにコンバートし、チームの主力にまで成長させている。もちろん、その選手の能力を見極めたうえでの行動である。
こういったコンバートでその選手の良さを最大限に引き出すことに成功しており、ペップは戦術だけでなく、こういった選手の適性を見極める才能も持ち合わせている。現状、若手ではコール・パルマーとジェイムズ・マカティが頭角を現し始めているが、彼らはどのように起用されるのか注目だ。