ドルトムント時代の香川は圧巻だった photo/Getty Images
ベルギー1部はそう甘い環境ではないか
12月にギリシャのPAOKとの契約を解除したMF香川真司はどこへ向かうのか。これまで様々な行き先が噂されてきたが、新たにベルギーのシント・トロイデン行きの話題が浮上してきた。
シント・トロイデンは日本人選手が多くプレイする環境だが、ベルギー行きの可能性は多くのサッカーファンが予想していなかったものではないか。香川はドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドで実績を残してきたアジアのスタープレイヤーであり、実現すればベルギー国内でも話題になるのは間違いない。
あとは、香川がベルギー1部で結果を出せるかどうかだ。2018年にドルトムントを離れて以降の香川はトルコのベシクタシュ、スペイン2部のレアル・サラゴサ、そしてギリシャのPAOKと渡り歩いてきたが、いずれのクラブでも全盛期の輝きは披露できていない。今の香川がベルギーでも通用するのかは未知数なところが多い。
ベルギー『LE SOIR』もかつて欧州トップリーグで活躍したベテラン選手がベルギーへやってくるケースは珍しいものではないと取り上げており、香川がシント・トロイデンに加入したとしても驚きは少ないのだろう。
例えば同じマンチェスター・ユナイテッドでプレイした選手では、元南アフリカ代表MFクイトン・フォーチュンが2009年にAFCテュビズに加わり、結果を残せぬまま半年で退団。
ブレーメンでの活躍からチェルシーに引き抜かれたことで有名になった元ドイツ代表MFマルコ・マリンも2015年にアンデルレヒトにレンタルで加わったことがあるが、こちらも結果は残せず。
最近では元フランス代表MFサミル・ナスリだろう。マンチェスター・シティなどで活躍してきた天才肌のチャンスメイカーは2019年にアンデルレヒトに加わったが、結局は8試合にしか出場しなかった。
ベルギーリーグは5大リーグに比べるとレベルは劣るが、それでもベテラン選手が経験値だけで簡単に成功できるリーグというわけではないのだ。
香川加入が噂されるシント・トロイデンは現在ベルギー1部で13位と下位に沈んでいる。思うように攻撃できないゲームも少なくないだろう。香川でも楽に活躍できる環境ではないが、日本人選手が多いシント・トロイデンに向かえば本来の輝きを取り戻せるのか。同メディアも移籍が成立すれば注目度は高くなると見ているようで、ベルギー挑戦はかなりプレッシャーのかかるものとなりそうだ。