守備強度、技術力、経験の3つを兼ね備える グラスホッパーTD...の画像はこちら >>

川辺のような活躍に期待がかかる瀬古 photo/Getty Images

今後の活躍に注目だ

今冬の移籍市場では多くの日本人選手が活躍の場を海外に移しており、セレッソ大阪DF瀬古歩夢(21)はスイスリーグの名門グラスホッパー行きが決まった。セレッソの公式サイトによれば今後は現地でのメディカルチェック等を経て、正式契約が結ばれるようだ。



セレッソのアカデミーで育ち、U-23のメンバーとしてJ3で経験を積んできた瀬古。2019年シーズンからJ1でのトップチームでプレイするようになり、2020年シーズンにはリーグ戦でベストヤングプレイヤー賞を、ルヴァンカップでニューヒーロー賞をダブル受賞する快挙を成し遂げている。代表関連であれば東京五輪のU-24のメンバーに選ばれ、参加することはなかったが、国内組のみで構成された今回のフル代表にも呼ばれている。ライバルは多いといえるが、今後の活躍次第では海外組を含めたフル代表に選ばれる可能性はあるだろう。

センターバックを本職とする瀬古。足元の技術が高い選手であり、ビルドアップで貢献できる現代的なCBだ。
2021年シーズンはチームトップとなる1281本のパスを通すなど組み立ての中心として活躍しており、正確なロングフィードは彼の武器だ。さらに守備では読みが鋭く、DF陣ではトップとなる40回のインターセプトを成功させている。185cmの大きな体も彼の武器であり、空中戦でもトップとなる81回の勝利を記録している。このスタッツからも分かる通り、瀬古はセレッソの心臓といえる選手だ。

グラスホッパーも瀬古の能力の高さを評価しており、クラブのテクニカル・ディレクターであるセイ・オロフィンジャナ氏は「守備強度の高さに加え、技術力も兼ね備えている。幼い頃から多くの経験を積んでおり、チームの守備陣を強化してくれる存在である」とスイスメディア『sport.ch』に瀬古についてのコメントを残している。


また、グラスホッパーには既にウルブズ行きが決まっている川辺駿が在籍している。言語や文化などサッカー以外の面で環境に適応する必要のある海外移籍だが、同チームに日本人がいるのは瀬古としても心強いだろう。メディカルチェックなどまだまだ済ませる用事が多く、スイスでのデビューは先になるといえるが、瀬古の躍進に期待したい(データは『SofaScore』より)。