シント・トロイデンでも結果が出なかったイ・スンウ photo/Getty Images
欧州で味わった大きな挫折
現在スペインのマジョルカでは日本代表MF久保建英、韓国代表MFイ・ガンインの2人が奮闘しており、彼らは世界的にも有名なアジアの若手有望株である。
だが、注目されていたのは彼らだけではない。
久保と同じくバルセロナのアカデミーに在籍していた経験を持つイ・スンウは、2018年には韓国のA代表に選出。2018年のワールドカップにも出場していた。このあたりまでは極めて順調なキャリアだったと言える。
歯車が狂い始めたのは、2019年頃からか。元よりイタリアのヴェローナで結果を出せていなかったのだが、イ・スンウはその後移籍したベルギーのシント・トロイデンでも大苦戦。僅か2ゴールしか奪えず、ポルトガルのポルティモネンセへのレンタル移籍も経験した。
しかし結局欧州では花開かず、イ・スンウは今季より韓国の水原FCへ完全移籍。本人としては納得のいかないキャリアだろうが、20日に行われた大邱戦では移籍後初得点を記録。ひとまずリスタートの一歩を踏み出すことに成功した。
リーグ戦で得点を決めるのはシント・トロイデン時代の2020年9月以来となり、1年半ぶりのゴールだ。以前は韓国のメッシなんて呼び名もあっただけに現状は寂しいものがあるが、まずは貴重な一歩か。
久保、イ・ガンインとは差がついたが、ここからの逆襲はあるのか。A代表も2019年から遠ざかっており、このままではアジアの消えた才能となるだろう。