素晴らしい活躍でチームを救ったイルカイ・ギュンドアン photo/Getty images
プレミアリーグ最終節はドラマが待っていた
勝てば優勝となるマンチェスター・シティは最終節でアストン・ヴィラと対戦。ホーム開催であり、エティハド・スタジアムにも多くのファンが詰めかけた。
劣勢だったが、ここからのシティは気迫が違った。交代で入ったラヒーム・スターリングが右サイドからクロスを上げると、これまた交代で入ったイルカイ・ギュンドアンが合わせて1点を返す。すると、2分後の78分に交代で入ったオレクサンドル・ジンチェンコが左サイドを突破して中央にパスを供給。フリーとなっていたロドリがミドルシュートを沈めて同点にする。さらに3分後、ロドリのスルーパスのこぼれ球を拾ったケビン・デ・ブライネがボックス内に侵入し、ゴール前に絶妙なクロスを送り、最後は再びギュンドアンが決めて3-2と一気に逆転に成功している。
指揮官であるペップの交対策が大当たりとなった。1点目は交代で入ったスターリングとギュンドアン、2点目も交代で入ったジンチェンコ、3点目も同じくギュンドアンが仕事をしている。“5分間で3ゴール”を奪う大逆転劇を控え選手が支えている。
レアル・マドリードとのCLラウンド4、2ndレグではロドリゴに“2分間で2ゴール”を許し、敗退となってしまった。その試合後にはマンチェスター・ユナイテッドのOBであるパトリス・エブラが、「リーダーは彼(ペップ)自身で、ピッチ上に個性のある選手がいることを好まない。だから困難に陥った時に頼れる選手がいないのだ」と伊『fanpage.it』でペップを批判している。
確かにレアルとのゲームではそうだったのかもしれない。だが、ヴィラ戦では違った。3点目をアシストしたデ・ブライネは常にチームを引っ張っており、交代選手がそれぞれ仕事をした。これほどに交代策がハマったのはペップ6年目にして初めてかもしれない。
2ゴールのギュンドアンは今季控えという立場だったが、この重要な一戦で昨季見せたストライカーとしての顔を再びのぞかせている。非常に頼れるベテランであり、ボルシア・ドルトムント時代のチームメイトである香川真司は自身のSNSにて「興奮して寝れない。Congrats bro」とギュンドアンのゴールを祝福している。
今季はレアル戦のように優位に立つも勝ちきれないゲームが続いたシティ。重要な勝負所で弱気になってしまうところもあり、ヴィラ戦での0-2となった場面ではそういったことが頭をよぎった。