PSGの守護神ドンナルンマ photo/Getty Images
リーグ・アンのレベルは上がっているか
欧州5大リーグの中では、おそらくフランスのリーグ・アンが最もレベルの落ちるリーグと捉えられているのではないか。パリ・サンジェルマンの一強状態に近いところがあり、国内リーグが世界的盛り上がりを見せるのは稀だ。
しかし、2021-22シーズンはリーグ・アンの準強豪と呼べるクラブが見事な戦いを披露してくれた。チャンピオンズリーグではリールがセビージャとヴォルフスブルクを抑えて決勝トーナメントへ進出すると、ヨーロッパリーグではリヨンとモナコがグループを突破。このうちリヨンはベスト8まで駒を進めた。
そして2021-22シーズンより新設されたヨーロッパ・カンファレンスリーグではマルセイユがベスト4へ進出しており、その実力をアピールすることに成功した。いずれもタイトルには届かなかったが、予想以上の結果と言っていいだろう。
国内リーグはパリが制したが、他クラブもあっさり負けるつもりはない。ネイマール、キリアン・ムバッペ、リオネル・メッシ擁するスター軍団パリに一泡吹かせてやろうと意気込んでいるはずで、その頑張りがリーグ・アン全体のレベル向上に繋がっていると考えることもできる。
仏『PSG TV』にて、パリ・サンジェルマンのGKジャンルイジ・ドンナルンマもリーグ・アンの戦いがそれほど楽なものではないと強調する。
「外野から見ている多くの人はリーグ・アンを制するのが簡単だと思っているけど、それはまったく真実ではない。このリーグにはいくつか大きなチームもあり、観衆の圧力も凄いタフなスタジアムもある。決して簡単ではないし、常に100%の準備をする必要があるんだ。100%の状態でなければ勝利を得るのは難しく、だから僕たちは常にベストチームでいる必要がある」
戦力的にはパリが圧倒的に上だが、それでもライバルクラブは食いつこうと激しい守備に出てくる。