中盤だけでなく後方でもプレイできる岩田智輝 photo/Getty images
運動量と賢さでチームを支えた
明治安田生命J1リーグ第18横浜F・マリノス対柏レイソルの上位対決は4-0とホームチームの快勝となった。前回対戦は柏が制しており、F・マリノスが後半戦で借りを返す形に。
リーグ戦では京都サンガF.C.戦から勝利を続けており、連勝を4にまで伸ばしている。このゲームではF・マリノスの攻撃力の高さが光った。枠内シュート6本から4ゴールを奪い、4得点での快勝は川崎フロンターレ戦、湘南ベルマーレ戦に続いて今季3度目となっている。
得点面でいえば2ゴールのレオ・セアラにスポットライトが当たることになるが、その活躍は中盤でセカンドボールを回収し続けた選手たちの働きが根底にあるといえる。柏戦ダブルボランチでコンビを組んだMF藤田譲瑠チマとMF岩田智輝のことだ。
F・マリノスは守備時相手のビルドアップに対して積極的にプレッシングを仕掛けることが多く、柏戦では相手のつなぐ選択肢を奪いロングボールを蹴らせて中盤でセカンドボールを回収する場面が何度もあった。それが藤田と岩田の役割であり、藤田は2度のインターセプトを成功させている。
彼らの強みはボール奪取力もそうだが、失わず積極的に縦パスを供給できるところにある。両者ともにパス成功率は90%に近い数字を残しており、F・マリノスの攻撃を支えている。西村拓真の先制点の場面で起点を作ったのは藤田のパスであり、中盤の重要性が分かるゲームとなった。
藤田、岩田ともに国内では頭一つ抜けている実力者だ。展開力、ボール奪取力が高く、中盤の理想形としてチームに安定感をもたらす。