引退を発表した中村 photo/Getty Images
金沢戦にも出場した
横浜FCは18日、MF中村俊輔が現役を引退することを発表した。世界でも活躍した元日本代表の10番が現役を離れることを決断する。
中村は1978年生まれの44歳。1997年に桐光学園高校から横浜マリノスに加入すると、1年目から主力として活躍して27試合5ゴールを記録し、同年の新人賞を受賞した。2年目にも33試合に出場すると、翌年には背番号を10番に変更。2000年には22歳という若さで最優秀選手賞を獲得した。
2002年からはセリエAのレッジーナへ移籍。初年度から7ゴールを挙げる活躍でチームの1部残留の原動力となる。3年間イタリアでのプレイを経て2005年にはスコティッシュ・プレミアシップのセルティックへ加入すると、2006-07シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグで同組となったマンチェスター・ユナイテッド戦の2試合でゴールを決め、決勝トーナメント進出に貢献。リーグでは年間最優秀選手賞を受賞した。
エスパニョールへの挑戦を経て2010年からは横浜F・マリノスへ復帰。2013年にはJ1で33試合10得点を記録して2度目のJリーグMVPに輝く。2016年にクラブを退団し、ジュビロ磐田を経て2019年途中から横浜FCへ移籍し、初のJ2を経験。昨季再びJ2へと降格したチームで1年でのJ1復帰を決めた。
J1リーグ戦において過去に2度MVPを受賞したプレイヤーは中村1人だけだ。さらにアジア人として初めて欧州リーグでMVPを受賞するなど、日本だけでなくヨーロッパにも中村の名前を轟かせた。日本サッカー界の歴史を作った司令塔がスパイクを脱ぐことが決まった。中村はクラブ公式にて以下のようにコメントしている。
「はじめは、楽しいという思いだけで始めたサッカー。そのサッカーが仕事となり、プロサッカー選手として26年間も過ごすことができました。長いサッカー人生の中で、幾度となく苦悩や挫折がありましたが、いつも誰かが自分のことを支えてくれ、背中を押してくれました。一緒に戦ってくれたチームメイト、指導をしてくださった監督・コーチ、ケガの治療やケアをしてくれたドクター・トレーナー、クラブに携わっていただいた方々、そして、いつも熱い応援をしてくださるファン・サポーター、全ての皆様に感謝申し上げます」