昨季のワトフォード戦を最後に、スールシャールはユナイテッドの指揮官を解任された photo/Getty Images
監督キャリアの継続に向け準備は進んでいる
オーレ・グンナー・スールシャールのマンチェスター・ユナイテッド退団から約1年。同氏はこの1年、現場に戻ってくることはなかった。
スールシャールは昨シーズンのプレミアリーグ12節でワトフォードと対戦し、1-4で敗北。リーグ戦2連敗で8位となったことを受け、解任という形でクラブを去った。翌日、スールシャールはファンに向けた別れのビデオメッセージで、「このクラブは私にとって全てでした」と解任に際しての心境を語ったのを最後に現場を離れていた。
しかし現在49歳のスールシャールは現場復帰を目指し、自分が指揮を執ったユナイテッドの168試合すべての試合を視聴し分析し直したようだ。米メディア「The Athletic」が報じた。
スールシャールはノルウェーのモルデでリーグ優勝を果たし満を持してプレミアリーグに乗り込んだ。しかしプレミアでは最高2位と、タイトルには届かなかった。監督としてサー・アレックス・ファーガソン、ジョゼ・モウリーニョに次ぐ勝率を記録したものの、決定的な違いは、ファーガソンとモウリーニョはトロフィーを獲得したということだ。20-21のヨーロッパリーグもあと一歩のところでタイトルに手が届かなかった。
しかしスールシャールにはコミュニケーション能力の高さという武器がある。過去に元ユナイテッドのポール・ポグバは「いつも笑顔で接してくれ、話の分かる人」と話しており、ルーク・ショーも「相談にも乗ってくれるし、周りに気を遣える人だ」と語っている。監督をする上で選手のマネジメント能力は必要不可欠であり、モウリーニョ政権では名指しで批判されていた選手がスールシャール政権では信頼関係を構築し活躍したのは事実。
今のところスールシャールは現場に出てきてはいないものの、学ぶことをやめることはなく、ユナイテッドでの経験でより良い監督になったと実感していると話している。スールシャールが再びプレミアクラブを指揮する機会はあるのだろうか。今後の動向にも注目が集まる。