セルティックで活躍を続ける古橋 photo/Getty Images
5大リーグで苦戦してしまう可能性も
現在は欧州で活躍する日本人選手が増えており、日本代表のメンバー争いもかなり激しいものとなっている。
15日には今月予定されているキリンチャレンジカップヘ向けた新生・森保ジャパンとなる日本代表メンバーが発表されたが、話題を呼んだのがセルティックで活躍するFW古橋亨梧、MF旗手怜央の落選だ。
森保一監督は招集を見送った理由についてリーグレベルなど、総合的な部分を判断してのものだと説明している。当然ながら招集できる人員には限りがあり、監督のスタイルにフィットするかも選考基準となる。
今回のメンバーもMFとFWはカタール大会経験者を中心に優れたタレントが多く召集されており、その競争は激しい。中盤ではカタール大会を戦った遠藤航、田中碧、守田英正、鎌田大地の4人が召集され、前線でもドイツ戦でゴールを決めた浅野拓磨、クロアチア戦で得点を挙げた前田大然、ベルギーで結果を出しているセルクル・ブルージュの上田綺世、ブライトンで主役の三笘薫、新星候補としてオーストリアのLASKリンツでゴールを量産する中村敬斗もメンバー入りを果たした。セルティックで古橋と旗手が活躍しているとはいえ、メンバー入り確約とならないほど競争力は上がっているのだ。
では、古橋と旗手は今後どうアピールしていくのか。最も早いのは5大リーグへ向かうことで、スコットランドでゴールを量産する古橋にもイングランド方面からの関心が噂されている。
ただ、5大リーグへの移籍が必ず良い結果に繋がるとは限らないと警告する人物もいる。マイナスに作用するかもしれないと語ったのは、元スコットランド代表のアラン・ハットン氏だ。
ハットン氏は前田大然を含め、セルティックで活躍する選手のステップアップに注意が必要と指摘している。5大リーグへ向かうことだけが正解ではないとの見方だ。
「前田のような選手にプレミアリーグのクラブが関心を示すのは正常なことだ。
古橋はセルティックでゴールを量産しているが、それはセルティックがスコットランド国内で圧倒的な力を誇っているからでもある。多くのゲームでボールを支配することができ、セルティックのペースでゲームを進めることができる。これと同じことを5大リーグの移籍先で期待するのは難しい。リーグレベルの問題もあり、シュートチャンスは確実に減るだろう。
これは日本代表でも同じで、カタール大会のようにドイツやスペインといった強豪と対戦する際はボールを支配される時間の方が長くなる。セルティックと同じようにはいかない。そうしたゲームでは、よりスプリント力のある前田大然の方が活きやすいのは確かだ。
古橋、旗手もセルティックでの実績は十分だが、代表入りへ更なるアピールが必要ということか。果たして5大リーグ行きがその答えなのか。